2019 Fiscal Year Research-status Report
Prospective cohort study to elucidate relationship between gut microbiome and frailty in elderly patients requiring nursing care
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18K17405
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 茂 九州大学, 大学病院, 助教 (80596396)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 腸内細菌 / サルコペニア / フレイル / 慢性腎臓病 / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、研究対象者を慢性腎臓病患者へ拡大し、研究計画の修正および現所属施設における倫理審査委員会への再提出を行い承認をうけた。倫理委員会の承認を受けた後、速やかに患者からのインフォームドコンセントを 取得し、臨床データ(身体合併症、口腔・嚥下機能、栄養評価、生活習慣調査、認知機能)、糞便、血液サンプルを採取する。採取した糞便において、細菌の16SリボゾームRNAを特異的プライマーで増幅後、制限酵素で断片化処理したフラグメントサイズの違いを利用して優先菌種を調べ るT-RFLP解析を用いて、フレイル合併者と非合併者の腸内細菌叢の集団構成パターンの比較を行う。得られた細菌叢情報をクラスタリングして、各クラスターと 介護度やフレイル重症度の関連について主成分分析を用いて検討し、フレイルに関連する特異的なエンテロタイプを同定する。これらのデータをフレイル合併者 と非合併者において比較検討することによって、フレイルの危険因子を探索し、虚弱高齢者に特徴的な腸内細菌叢エンテロタイプを同定する。当全例で生体インピーダンス法による筋肉量測定を実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う診療体制の縮小により、未だ研究対象者のリクルートに至っていない。 コロナウイルス感染の鎮静化次第、60症例の登録を目標として症例リクルートを開始し、筋肉量の経時的変化を調査し、フレイルおよびサルコペニアと腸内細菌叢の関連を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究課題の方向性に変更はない。研究の申請者の異動に伴い、研究対象者の変更など研究計画に大幅な修正を要し、倫理審査の再提出が必要となったこと、新型コロナウイルス感染拡大に伴う診療体制縮小に伴い研究全体の進捗が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染の鎮静化に伴い、研究対象者のリクルートを慢性腎臓病患者に変更することで、目標症例数、あるいはそれに近い数の症例の集積が可能となると推測 している。
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Causes of Carryover |
次年度以降は、新たな費用加算は見込んでおらず、研究計画に支障はきたさない。
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