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2020 Fiscal Year Research-status Report

若年・中堅層の看護師に焦点を当てた転職の成果と課題の検証

Research Project

Project/Area Number 18K17426
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

田中 聡美  山形大学, 医学部, 助教 (70584316)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords看護師 / 転職 / 幸福感 / 職務満足度
Outline of Annual Research Achievements

調査1
病院勤務の看護師を対象とした職務満足度研究から、課題の分析を通して転職入職者の看護師の適応への支援を検討することを目的とした。医中誌にて「看護師」and「職務満足」をキーワードとして2000年から2019年を検索期間し、職務満足度研究の課題が記載していることを条件として文献を精読した結果、23件の調査対象文献を得た。文献から職務満足度研究の課題を抽出し、意味内容が類似している分を類型化し、サブカテゴリ―、カテゴリーにまとめた。看護師に対する職務満足度研究の課題は【職務満足度尺度の統計学的課題】【先行研究の結果と実態のズレ】【基礎研究から応用研究への発展の困難】の3つのカテゴリーが抽出され、看護師の職務満足度を把握する適切な尺度が存在していないことが考えられた。今後は転職入職者のニーズに着目し、多様化するニーズに応えながら長期的に雇用するための視点をもち、人材を育成していくことが必要であることが示唆された。
調査2
病院に勤務している看護師の職務に対する幸福感に影響を及ぼす要因について調査し,リテンションマネジメントに関する示唆を得ることを目的とした。看護師54名に対して自記式質問紙調査を,11名に対しては半構造化面接を実施しデータを収集しテキストマイニング分析を行った。結果,職務に対して幸福と回答した看護師は,患者から感謝されることで自分のしていることに心理的報酬を得ながら自信を持ち,家族や患者との社会的な人間関係を築きながら就業継続のモチベーションを高めていた。職務に対して不幸と回答した看護師の認識は,幸福に関する記述数の少ない外部変数を主要因とせず,上司の部下に対する態度や言動が関連していることが示唆された。今後は,日本の看護師に焦点をあてつつ,幸福感に影響を及ぼす要因の構成要素に対して量的研究による信頼性妥当性の検証,実証調査が一層求められる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナ感染症拡大の影響により、インタビュー調査を実施できない施設が多数あった。そのため、急遽アンケート調査に切り替えたが、質的なデータが飽和するまでに時間と数を要したため。

Strategy for Future Research Activity

調査1では、これまでの転職研究の課題として、看護師の職務満足度を把握する適切な尺度が存在していないことが明らかになった。そのため、新たな尺度を作成するために、調査2において看護師の仕事に対する幸福感に焦点を当て質的データを収集した。今後は量的研究を実施し概念の構造化を図る。具体的には、質的調査で得たデータを整理し、「看護師の仕事に対する幸福感」の認識についてアンケート調査用紙を作成する。
調査施設は、日常生活圏から二次医療圏において急性期から慢性期まで幅広く対応する全国の20床以上の病院とする。対象施設の抽出は、独立行政法人福祉医療機構の福祉保健医療情報ネットワーク事業に登録された病院の中からランダムに選択する。プレテストでは100施設、本調査では300施設を単純無作為抽出法にて抽出する。
調査対象者は、本研究の承諾を得られた全国の20床以上の病院に2年以上勤務し、転職を経験している看護師とする。尺度を用いて因子分析を実施する際には、対象者は質問項目の10倍程度は必要であるといわれている。調査で用いる「職務への幸福感」尺度の項目数から,プレテストの対象者数は項目数の10倍とする。本調査では、就業している看護師数約103万人に対し、回答比率0.5,標本誤差5%、信頼水準95%、アンケートの有効回収率を30%と仮定し、最低募集人数は約1300人とする。
調査項目は、年齢、性別、看護師経験年数、現在就業する施設の勤務年数、転職回数、配偶者の有無、子どもの有無、転職意思、「看護師の仕事に対する幸福感」尺度とする。
以上の手続きを経て、看護師の仕事に対する幸福感の認識について構成概念を明らかにし、転職意思に影響を及ぼす幸福感の項目を検討することにより、リテンションマネジメントへの示唆を得る。

Causes of Carryover

新型コロナ感染症の拡大により、国際学会、国内学会への参加や出張を自粛したため。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021 2020

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 病院勤務の看護師を対象とした職務満足度研究の課題2021

    • Author(s)
      田中聡美 布施淳子
    • Journal Title

      北日本看護学会誌

      Volume: 24 Pages: -

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 看護師の転職観と転職意思との関連の検討2020

    • Author(s)
      田中聡美 布施淳子
    • Organizer
      第40回看護科学学会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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