2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a non-contact bed leaving detection system to predict bed leaving behavior of elderly hospitalized patients.
Project/Area Number |
18K17428
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
宮本 まゆみ 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (80551746)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 入院患者 / 転倒予防 / 夜間 / 離床 / 行動 / 定量化 / システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、患者のベッド上の動きを捉え,離床に繋がる行動を早期に検出するシステムを開発し、臨床現場での実用化に向けて有用性を検証することである。令和3年度は、これまでに開発したシステムを用いて、急性期病院に入院する高齢患者のベッド上での動きを定量化し、離床センサデータとの照合により離床行動検出率を算出した。 対象者はマット型離床センサを使用している入院高齢者2名。床頭台にシステムを設置し、就寝時から起床時までベッド上動作量を記録した。対象者2名の結果、夜間の離床センサ呼出回数は8回あり、そのうちシステムによる離床検出は7回であった(検出率87.5%)。未検出の1回については、離床行動という全身の動作にもかかわらず、システムで捉えた動作量が検出基準に達していなかったためであった。今回は動作量を検出基準としたが、何を検出基準にするかについては再検討する必要がある。 一方で、誤検出が24回確認された。誤検出は、離床はしないが全身の動きに相当する動作量をシステムが捉えた場合に検出される。誤検出のほとんどが1名の対象者であり、システムに保存された画像からは、対象者が夜間しきりに寝返りしたり、布団をめくったりする様子や、足・背中を手で掻く様子が頻回に確認された。掻痒感の強い患者など、何らかの理由で断続的に体が動く患者には、動作量で離床を把握しようとする本システムは適さないことがわかった。 対象者数は少なかったものの、高齢患者の離床行動の検出については80%後半の検出率であった。未検出・誤検出からは、対象者の選定、および検出基準の見直しの必要性が示唆された。
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