2019 Fiscal Year Annual Research Report
An Exploration of the Related Factors of Peer Coaching for Nurses in the Initial Career-Development Period
Project/Area Number |
18K17432
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
冨田 亮三 大阪府立大学, 看護学研究科, 助教 (90814012)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ピア・コーチング / 専門職的自律性 / 職業的アイデンティティ / 看護師 / 看護教育学 |
Outline of Annual Research Achievements |
ピア・コーチングは、ピア(同年代や社会的立場が同じ人)と協働することで互いを高め合う教育的支援である。本研究は、卒後2・3年目である初期キャリア形成期看護師のピア・コーチングが専門職的自律性と職業的アイデンティティに及ぼす影響を探索することである。全国の一般病床数200床以上の医療施設に所属する卒後2・3年目看護師1,327名を対象に質問紙調査を行った。質問紙は、初期キャリア形成期看護師のピア・コーチング測定尺度、看護師の自律性測定尺度、看護職へのアイデンティティ尺度、個人属性で構成した。有効回答であった328名を分析対象として、ピア・コーチングが専門職的自律性、職業的アイデンティティに影響を及ぼすと仮定し、多重指標モデルを作成して分析を行った。個人属性によるピア・コーチングの群間比較では有意差はみられなかった。共分散構造分析を行った結果、[ピア・コーチング]から[職業的アイデンティティ]へのパス係数が有意とならなかった。そのため、[ピア・コーチング]と[専門職的自律性]で多重指標モデルを作成し直し、修正指数と改善度を参考に再分析を行った。その結果、すべてのパス係数が有意となり、許容できるモデルを得ることができ、ピア・コーチングと専門職的自律性への関係が明らかにされた。ピア・コーチングと職業的アイデンティティの関係は示されなかったが、ピア・コーチングから専門職的自律性への影響は示され、ピア・コーチングを用いた支援や活用性への示唆を得ることができた。本研究の成果は関連する学会において発表した。
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