2018 Fiscal Year Research-status Report
トップマネージャーの変革型リーダーシップ獲得に影響した省察的内省のメカニズム解明
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18K17438
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小玉 淑巨 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (00803230)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 変革型リーダーシップ / 省察的内省 / 看護部長 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護部長は時代のニーズに即した病院組織へと変革していくリーダーシップが求められる。効果的なリーダーシップの構築には「現場での経験」が重要とされ、この具体的経験について、経験の意味の探求や失敗からの学びなど「省察的内省」することから個人が経験を知識や能力として体得できるとされる。 看護部長が効果的なリーダーシップとされる変革型リーダーシップを獲得した背景には、日常の具体的管理経験と省察的内省が関連していると予測されるが、看護部長の変革型リーダーシップ獲得に影響した省察的内省のメカニズムは定量的・定性的に調査されておらず、変革型リーダーシップ獲得のために省察的内省を効果的に行うためのエビデンスは不足している。以上から、看護部長が変革型リーダーシップを獲得に影響した省察的内省のメカニズムの解明を目的とする。 平成30年度は、定量的調査については次のように進めた。変革型リーダーシップの先行要因及び省察的内省を促進する要因についての国内外の文献についてレビューを行い、その結果に基づき変革型リーダーシップと省察的内省に関する質問紙の作成を行った。具体的な質問紙の作成過程については、①原著者に使用許可を取り、変革型リーダーシップの日本語版の作成(バックトランスレーションを含む)を行った。②省察的内省の日本語版の使用許可の承認を原著者と日本語版を作成した研究者から取得した。③変革型リーダーシップと省察的内省に関連する要因ついて研究協力者と議論し、関連要因を抽出した。 定性的調査については、変革型リーダーシップと省察的内省経験に関するインタビュー調査のためのインタビューガイドを作成した。本研究について、倫理審査委員会に申請した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は、変革型リーダーシップおよび省察的内省の文献レビューが予定よりも早く終了し、質問紙の作成および倫理審査に申請が行えた。さらに、文献レビューの結果について国内学会のみならず国際学会で発表したことなどによりおおむね順調に発展していると判断できた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は以下を予定している。 1)質問紙調査のプレテスト実施 2)全国の200床以上の病院から層化抽出した1000病院の看護部長に質問紙を郵送調査を実施。作業の効率化を図るために、質問紙の印刷や郵送は外部委託する。 3)インタビュー対象者のリクルートを実施
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Causes of Carryover |
今年度はおおむね予定通りに計画が実施できた。しかし、来年度は予備調査、本調査、インタビューのリクルートと実施予定が多いため、効率化を図り研究を進める必要がある。当初は質問紙調査の印刷、封入、発送のみを外部委託する予定であったが、調査の効率化を目的に対象者の層化抽出も外部委託することとなったため予算に変更が生じた。それ以外に、質問紙郵送費、研究成果発表にかかる費用、消耗品等を主な費目として使用する予定である。
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