2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K17441
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 綾子 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10410200)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | シミュレーション教育 / 脳血流量 / 視線動向 / 教育効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、シミュレーション教育の効果や影響を、生体データを収集・分析することにより可視化し、客観的な検証を行うことを目的としている。シミュレーション教育は、本来は、対面の授業で、指導者と学習者が双方向で,学習者の学習を支援するという方法である。 しかし、研究者が被験者の長期休暇時期などを考え、かつ実験を継続的に行える8月9月、3月を実験の期間と考えているが、2020年度は、COVID-19の感染拡大のため、対面での実験が行えず、被験者の追加ができなかった。まだ、被験者数が統計学的分析を行うためには十分でないため、実験を繰り返し、さらなる生体データの収集を行いたいと考えているが、環境を同じくして、実験機器を消毒しながらの実験が不可能な状況にあった。 対面での実験が不可能なため、現在進めている視線動向のデータについて分析を進めているが、まだ解析の途中にある。脳血流量のデータは、被験者数が少ないが、数値化しているため、そのデータと視線動向のデータをどのように分析していくかを今後に検討を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
脳血流量と視線動向予定していた実験がCOVID-19の感染拡大のために不可能な状況となっている。実験環境の換気などの整備を行っても、今のところ見通しがつかない状況にある。現在目標の50%ほどのデータを収集しているが、統計学的分析にはまだ不十分と考えているため、実験が再開できるようになるまで、現在得られている脳血流量と視線動向のデータの分析を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度中からさらなるデータ収集のための検討を行っているが、視線動向測定のための機器は、眼球粘膜に近い位置での使用となり、消毒や機器の設定に時間を要することから今年度も実現は難しいと考えている。本研究の実験では、被験者2名を実験環境に1時間程度滞在させるため、その状況は、現在の感染症拡大の社会状況に照らして不適切であると考える。そのため、脳血流量の測定のみを行い、実験時間の短縮を図り、脳血流量のみの実験を行う計画を再検討している。 また、実験が可能となる方法として、実験の場で、研究説明を行い、同意書の記入を行っているが、研究説明と研究への同意を実験前までに行うなどの方法を検討し、被験者との対面時間を減らす方法を考えていく。 したがって、今後は、現在得られているデータの分析を終了させ、成果発表につなげることを目的としていく。
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Causes of Carryover |
対面で行う必要のある実験がCOVID-19の感染拡大により、実施できていないことから、被験者への謝金の発生がないことが理由の一つである。また、データの整理や分析のための人件費についてもデータ収集が予定通りに行えていないことから、使用できていない状況であるためである。 次年度については、必要に応じて、被験者に感染予防策として、アクリル板を使用して実験環境の整備を行う、感染予防策のためのアルコール消毒剤や実験機器の消毒のためのアルコールクロスなどの準備に研究費を使用する。また、研究の説明や同意書への署名等をオンライン上で行えるようにするための機器の準備にも研究費を有効に活用する。さらに、実験を実施し、データの収集後には、データ整理のための人件費の使用を計画する。
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