2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of a program to reduce overtime work for nurses
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18K17443
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
渡辺 真弓 関東学院大学, 看護学部, 助教 (60801537)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 長時間労働 / 医療施設 / 組織的学習 / 創造性 / 標準化 |
Outline of Annual Research Achievements |
【調査の概要】長時間労働に関係する、組織的学習についての概念枠組みを作成し、該当する英語の尺度を検討した。4つの尺度から34項目を抽出し、この翻訳を行った。 【結果】医療施設の長時間労働を組織的に改善し、従業員がよりモチベーション高く働き続けるためには、組織的学習が浸透していることが必要である。文献検索を行った結果、日本においては、医療施設における組織的学習を検討するための適切な尺度は存在しなかった。このため、英文データベースを使用して組織的学習に関する検索を行った。この結果、組織的学習を検証するLearningOrganizationScale27(LOS27)が適切と考えられた。また、この効果を検証するために、Employee Creativity, Standardiation, Quality of Care/Safetyの尺度も合わせて使用することとした。 Sousa, V. D., & Rojjanasrirat, W. (2011)を参考にしながら、これら4つの尺度(34項目)を以下のプロセスを踏みながら翻訳した。STEP1:英語から日本語への翻訳版を英語を母国語とする別々の翻訳者2人によって作成(TL1とTL2)した。STEP2:TL1とTL2の比較を日本語を母国語とする医療及び尺度翻訳に知識を持つ者2名によって行い、1つの翻訳版に統合した。STEP3:統合翻訳尺度から、英語を母国語とする者2名によって逆翻訳尺度を作成した(BT1とBT2)。STEP4:日本語を母国語とし、医療知識を持つ者4名によってBT1とBT2を検討し、以前に作成していた翻訳版を修正した。STEP5:最終翻訳版の分かりやすさを問うアンケートを作成し、医療従事者10名に対してパイロット調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本来であれば今年度内に尺度翻訳を終了し、尺度検討のための調査を実施している予定であった。尺度の検索及び翻訳過程の検討に予想以上に時間を取り、当初の予定より遅れている状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
翻訳尺度の最終版を作成し、インターネット調査にて尺度翻訳検証のための調査を行う予定である。妥当性及び信頼性を確認し、必要であれば尺度の修正を行った後に、病院にてこの尺度を使用したアンケート調査(本調査)を行う予定である。 ただし、今年度内は新型コロナウィルス対策のために病院においてアンケートを行う余力がない可能性が高い。また、未曽有の事態に伴い通常とは勤務状況が大きく異なっており、普遍性のある結果を得られるかが不明である。病院における本調査は、社会状況を検討しながら注意深く行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由としては、新型コロナウィルスの影響により、国際学会への交通費が不要になった。また、当初は病院の調査まで行うことも見越して予算計上をしていたが、そこまで調査が進まなかったため、このための差額が生じた。 使用計画としては、主にアンケート調査に使用していく予定である。具体的には、尺度翻訳検証のためのインターネット調査及び病院におけるアンケート調査(本調査)である。
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