2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a program to reduce overtime work for nurses
Project/Area Number |
18K17443
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
渡辺 真弓 関東学院大学, 看護学部, 講師 (60801537)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療 / 人的資本経営 / 組織的学習 / 質問紙調査 / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
【調査の概要】アウトカム項目(部署の状況を把握する指標)と介入項目(介入することでアウトカム項目の改善が期待できる項目)等を用いて質問紙を作成し、5病院において質問紙調査を実施した。得られたデータを元に可視化資料を一括で作成するプログラムを作成した。これらの可視化資料を用いて、各病院の看護部長にフィードバックを行った。 【結果】94部署に所属するスタッフ看護師1927人より回答があり、回収率は67.5%であった。得られたデータを用いて、自院の状況を一括で視覚化するプログラムをExcelを用いて作成した。更に、各部署において介入項目の変化がどのようにアウトカム項目に影響しうるのかを示すモデルを作成し、部署の状況を概観できる表・グラフを一括で作成するプログラムをPythonを用いて作成した。これらの資料を用いて各病院の看護部長にフィードバックを行った結果、自院の状況が分かりやすく示されており、特に部署の可視化資料は日頃より漠然と感じていたことが数値によって明確に分かりやすく示されているという評価を得た。 【意義・重要性】近年「人的資本経営」の重要性が着目されるようになり、病院においても自院の従業員をコストではなく、投資することで価値を最大化させる資源と見なすことが求められている。病院における人的資本経営の第一歩は、自院や各部署における従業員の状況を可視化することである。データの専門知識を持たない現場の看護部長・師長にとっても短時間で分かりやすく状況を把握でき、今後高いモチベーションをもって改善に取り組めるような可視化資料の作成が求められる。本調査では手軽に入手でき、一般的なパソコンで使用可能なソフトウェアを用いてこのような資料を作成することができた。また、可視化資料の質や有用性に関しても、看護部長からも一定の評価を得られたと考えられる。
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