2020 Fiscal Year Research-status Report
看護サービスの質を担保するために必要な患者情報の効果・効率的な提供のあり方
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18K17448
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| Research Institution | University of Hyogo |
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Principal Investigator |
高見 美樹 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 准教授 (10335565)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 看護情報システム / 患者情報収集 / 視線計測 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、効果・効率的に患者情報を収集するための情報提供のあり方を明らかにするために、看護師の経験年数によって電子カルテシステムを用いた患者情報収集の違いを明らかにすることである。
電子カルテシステムを用いた患者情報収集項目に関するアンケート調査、調査用電子カルテシステムを用いた患者情報収集における看護師の視線の位置、患者情報収集後における収集した患者情報に関するインタビュー調査を行い、分析を進めている。
電子カルテシステムを用いた患者情報収集項目に関するアンケート調査では、「必ず見る」とする情報については、「医師指示」、「注射」、「医師記録」、「患者スケジュール」、「看護記録」、「看護指示」と、新人看護師及びベテラン看護師ともにほぼ同じ内容であった。反対に、患者情報を収集する際には「見ない」とする情報については、「入院日数」、「住所」、「身長」、「体重」、「血液型」、「保険の種類」など、これらも新人看護師及びベテラン看護師ともにほぼ同じ内容であった。初めて受け持つ患者の情報収集を行う際に、「看護計画」を「必ず見る」と回答した割合は50％未満であった。
調査用電子カルテシステムを用いた患者情報収集における看護師の視線に関する調査では、調査用電子カルテシステム画面に表示されている内容に基づいた7つの領域（1.患者属性、2.観察結果、3.医師記録、4.看護記録、5.医師指示、6.看護計画、7.業務確認）で抽出したところ、医師記録、看護記録、医師指示、業務確認を多くの看護師が閲覧していた。
また、アンケート調査の結果と実際に調査用電子カルテシステムでの視線の位置を分析した結果とを比較したところ、アンケート調査の結果と同じく、「看護計画」を閲覧していない看護師もいることが分かった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまでに実施したアンケート調査の結果及び、撮影動画の分割、視線の位置する領域の抽出、インタビュー調査について結果の分析を進めている。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染者数の増減に伴い、緊急事態宣言やまん延防止等重点政策の発令と解除が続き、その都度、本務業務の変更、調整が必要となり、これらの分析を終えることができなかった。さらに、令和2年度の予定では、分析結果をどのように解釈するかについて、臨床看護師から意見を聞く機会を設定することを計画していたが、病院など医療現場に部外者が立ち入ることができなくなったこと、また、臨床看護師も業務過多な状態が続いており、本研究に関する意見をいただく機会をえることができなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の感染者数の増減に伴い、緊急事態宣言やまん延防止等重点政策の発令と解除が続き、その都度、本務の業務形態が変更されることから、分析時間の確保が難しい現状である。まずは、各々の調査結果の分析を進めるとともに、アンケート調査の結果、撮影動画の分析結果、インタビュー調査の分析結果を関連づけた解釈を行うことを考えている。また、新型コロナウイルス感染症の流行状況にも影響を受けると考えるが、条件が許した場合、分析結果の解釈については、臨床看護師にも意見を聞く機会を設定し、分析を進める予定である。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の感染者数の増減に伴い、緊急事態宣言やまん延防止等重点政策の発令と解除が続き、その都度、本務の業務形態が変更されることから、その対応に追われたため、計画通りに研究を進めることができなかった。また、発表を予定していた海外での学会が中止や延期になっているものもあり、その渡航費や参加費の予算を計上していたこともあり、今年度の予算を執行することができず、次年度使用額が生じる結果となった。
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