2021 Fiscal Year Annual Research Report
Alterations of lymph vessels and interstitial tissuesassociated with lymphedema
Project/Area Number |
18K17458
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹野 ゆかり 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (20509088)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | リンパ浮腫 / 皮下組織圧 / 動物実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、リンパ浮腫の進行に伴って生じる組織の線維化に対し、それを未然に防ぐためのケアを開発することである。 前年度に引き続き、令和3年度は、リンパ浮腫ラットの表皮、皮下組織に圧測定カテーテル(Millar)を用いて組織の圧測定並びに徒手ドレナージや圧迫療法を行った際にどれほどの圧が皮下組織に生じているか、そしてどれくらいの圧の時にリンパ流を促進することができるのかを測定した。 皮下組織の圧は部位によって異なり、足背で10-50mmHg、下腿で10-40mmHg、大腿で10-50mmHg程度であった。このような測定圧のばらつきの原因の一つは、リンパ浮腫モデルの作成にばらつきがあることに加え、圧測定カテーテルの先端が定めた部位と違うこと、また皮膚の状態にも影響されるのではないかと考えている。 リンパ経路を遮断すると皮膚は硬くなり、弾力性がなくなるように見受けられた。そのため、皮膚の新陳代謝に効果があると言われている亜鉛を補充することにより、皮下組織にどのような影響を与えるのか試してみた。この実験は科研狩猟期間までに結果を得ることができなかったので、今後も継続して見ていく予定としている。 また、血糖値が高い時ラットにリンパ浮腫を作ったときに、皮下組織圧がどのように変わるのか実験を行った。コントロールに比べ、非過組織圧はやや高いことが見受けられたが、有意差が出るには至らなかった。今後も継続を続け、リンパ浮腫の経過時間と組織圧との関係はどのように変化するのかについて実験を続けていく予定としている。
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