2018 Fiscal Year Research-status Report
診療看護師が行う褥瘡部の処置スキルの維持に必要なセルフトレーニング教材の開発
Project/Area Number |
18K17467
|
Research Institution | Tohoku Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
工藤 剛実 東北文化学園大学, 科学技術学部, 准教授 (90780362)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 診療看護師 / 褥瘡の処置 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の研究予定として、診療看護師が行う特定行為である「褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去」について、1)タスクトレーニング教材である「褥瘡部の処置」モデルの開発と、2)処置方法を実践した視聴覚教材の制作を行うことの2点を目標とした。並行して、特定行為に関する指示書やフィジカルアセスメント項目、OSCE評価用紙など研究全般にかかる項目の整理を行う。また複数の患者条件を想定し、患者背景や状況等のシナリオを作成する予定であった。 2018年度の成果として、1)本研究の要となるタスクトレーニング用教材「褥瘡部の処置」モデルについては、褥瘡部分の事前評価として壊死範囲の見極めが可能であること、そして処置中・処置後評価として壊死範囲を超えて切除した場合には疑似出血する「褥瘡部の処置」モデルについて、参画企業の協力を得て開発に成功し製品化することができた。 2)褥瘡部の処置に必要な「コツ」や「熟練のわざ」など、処置者の視線を映像化した診療看護師向けの視聴覚教材を製作する予定で、視線映像装置を購入し操作方法について習熟を行っている。また、褥瘡部治療の実績が豊富な診療看護師より協力が得られており、製品化した「褥瘡部の処置」モデルを利用した視聴覚教材の作成に向けて準備が進んでいる。 並行作業としていた特定行為に関する指示書やフィジカルアセスメントの項目、OSCE評価用紙などについては整理を終えている。また、患者背景や状況等のシナリオについては、壊死組織の除去後に行う陰圧閉鎖療法を含めて「褥瘡部の処置」を一連の流れとしたものを作成した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の要となる「褥瘡部の処置」モデルの開発に時間を要したが製品化に成功している。一方で、視聴覚教材については「褥瘡部の処置」について経験が豊富な診療看護師の協力が得られているものの、タスクトレーニングで使用する「褥瘡部の処置」モデル開発に時間を要したため、結果として作成が遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、「褥瘡部の処置」について経験が豊富な診療看護師の協力の下、早期に熟練者のわざを映像化した視聴覚教材を作成する予定である。 同時に研究倫理審査申請を行い、承認された条件のもとで製品化した「褥瘡部の処置」モデルと視聴覚教材を利用したタスクトレーニングを実施し、教育効果について評価する予定である。
|
Causes of Carryover |
本年度は「褥瘡部の処置」モデルの開発に時間を要したため、診療看護師による「褥瘡部の処置」に関する視聴覚教材の作製に至らず人件費および謝金を執行することができず残金を生じた。また視聴覚教材作成時に使用する「褥瘡部の処置」モデルを購入することができなかったため物品費に残金を生じた。視聴覚教材の作成については褥瘡部処置に習熟した診療看護師に依頼済みであり、次年度は早期に執行することが可能と思われる。
|