2018 Fiscal Year Research-status Report
自己血採血時の循環動態変動のリスクを低下するための早期評価指標の検討
Project/Area Number |
18K17489
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
鎌倉 美穂 東北医科薬科大学, 医学部, 非常勤研究員 (80700020)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Heart rate variability / Autonomic nervous system |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の医療技術の進歩により、多くの合併症を持ったハイリスク患者の手術が増加している。安全な周術期管理には輸血療法は必要不可欠であり、自己血輸血(術前に自己の血液を採血し手術時に輸血)が推奨されているが、採血時に循環動態の変動や意識消失を来たす事例が報告されており、問題となっている。予備能力の低いハイリスク患者の循環動態の変動を、早期にアセスメントできる指標があれば、症状の重篤化を回避できる。さらに、本研究で自己血採血をモデルとした検証が進めば、総循環血液量の約10%以上の循環血液量の変化を伴う侵襲時における、安全な循環管理への貢献が期待できる。 本研究目的は、自己血採血時の循環動態変動のリスクを低下するための早期評価指標を検討することである。平成30年度は、研究者の異動に伴い新たに研究施設を追加し倫理委員会の承認を得た。本研究の重要な評価指標である自律神経活動の測定方法として、非侵襲的かつ定量的に評価が可能な心拍変動解析を採用し、その解析手法を適用できる機器を購入した。さらに、研究施設との打ち合わせを行い研究環境の整備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成30年度は、研究者の異動に伴い新たに研究施設を追加し倫理委員会への手続きを行った。さらに、新たに協力を得た研究施設との打ち合わせを行い研究環境の整備を行った。 これらの手続きに時間を要したため、進捗は遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
測定に必要な機器の購入、研究環境の整備を概ね終えたため、今後は測定を進め症例登録数を増やしていく。
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Causes of Carryover |
研究開始にあたり、測定に必要な機器、物品の購入、新たに協力を得た研究施設の環境整備、倫理申請に時間を要したため、測定に遅れが生じ次年度使用金額が発生した。当該資金は、次年度から測定を進める上で症例登録数の増加を見据えた必要経費に使用する予定である。
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