2020 Fiscal Year Research-status Report
高齢慢性心不全患者へのエンドオブライフケアを可能にする看護モデルの開発
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18K17494
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
浅井 恵理 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師(移行) (40766408)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 慢性心不全 / エンドオブライフケア / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢慢性心不全患者へのエンドオブライフケアを可能にする看護モデルの開発を目的としている。 2018年度は研究1として、高齢慢性心不全患者の病気の進行を実感した経験や療養上の現状や困難、援助ニーズを明らかにすることを目的に取り組み、2名の高齢慢性心不全患者にインタビューを行った。インタビューの結果、高齢慢性心不全患者は、日常生活上の変化から病気の進行を実感していることが明らかとなった。看護職へのニーズが聞かれなかったことから、看護職には慢性心不全の病態を理解し、患者が実感している病気の進行を捉え、援助ニーズを把握した介入が求められることが示唆された。 2019年度は研究1の続きとして、さらに3名の高齢慢性心不全患者にインタビューを行った。 また、研究2として心不全患者のケアに携わる慢性心不全看護認定看護師を対象に、看護実践上の病状の進行のアセスメント・判断の根拠、実践している援助内容とその意図を問う質問紙を作成し、質問紙調査を行った。病状が進行している高齢慢性心不全患者に対しては、「どのように生活したいのかを尋ね、実現できるような援助をして」おり、高齢慢性心不全患者へのエンドオブライフケアを実施する上で難しいこととしては、「予後予測」や「認知症による意思の把握の困難さ」等が挙がった。 2020年度は研究2として心不全患者のケアに携わる慢性疾患看護専門看護師1名を対象に、看護実践上の病状の進行のアセスメント・判断の根拠、実践している援助内容とその意図を問う面接調査を行った。高齢患者が多いこともあり、エンドオブライフを意識した関わりは必ず実施されており、どのスタッフもエンドオブライフケアの視点を持って関われるよう教育することが専門看護師である自身の課題だと感じていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
方法2で予定していた慢性疾患看護専門看護師へのインタビュー調査が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、延期となったり中止となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
方法2の慢性疾患看護専門看護師へのインタビュー調査については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況を鑑みながら、可能であればもう1名インタビュー調査を実施する。 データ収集完了後、データをもとに看護モデルの開発に取り組む。
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Causes of Carryover |
研究が遅れていることにより、研究2の続きとして、慢性疾患看護専門看護師へのインタビュー調査にかかわるテープ起こし等の費用が必要となる。 また、結果の公表にかかわる費用が必要となる。
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