2018 Fiscal Year Research-status Report
抗癌剤による末梢神経障害患者のためのセルフケア方法の開発
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18K17499
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
安田 千香 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (80759704)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 抗癌剤 / 末梢神経障害 / 手指動作 / ハンドケア / 箸のつまみ力 / 筆圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,ハンドケアが末梢神経障害患者の新たな介入方法として抗癌剤による末梢神経障害患者の看護実践となり,臨床現場で活用されることである。しかし,本研究課題に至る前段階の抗癌剤による末梢神経障害がもたらす手指の力,箸のつまみ力,筆圧への影響の検討する実態調査のデータ数が不足していると考え,今年度は追加調査を行った。なお,薬剤や癌種などの偏りを可能な限り減らすため,対象者の抗癌剤と癌種を特定したため,対象者の確保に時間を要した。この追加調査により,72名からデータが得られた。独自に開発した箸のつまみ力測定装置と簡易的筆圧測定装置を用いて,末梢神経障害が指先動作に与える影響を箸のつまみ力や筆圧から評価した。 その結果,抗癌剤による末梢神経障害患者は,末梢神経障害のない患者に比べて箸のつまみ力が低下していることがわかった(p<0.01)。 次年度は,健常者を対象として,ハンドケアによる手指動作への働きを箸のつまみ力測定装置や簡易的筆圧装置を用いて評価するとともに,爪や皮膚への効果を評価するための測定機器の選定,実験環境の整備,プレテスト及び本実験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では,本研究課題であるハンドケアによる爪や皮膚への効果,及び手指動作への働きを評価する予定であったが,本研究課題に至る前段階の抗癌剤による末梢神経障害がもたらす手指の力,箸のつまみ力,筆圧への影響を明らかにするために,追加調査の必要が生じたため,本研究に至らなかった。現在,本研究に必要な測定器具について調査している段階である。平成31年度にはハンドケアによる爪や皮膚への効果を評価するため測定機器の購入とともに実験環境の準備が整い次第,実験を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は,測定機器の購入とともに実験環境を早急に整え,平成30年度に予定していた健常者を対象にハンドケアによる爪や皮膚への効果,及び手指動作への働きを明らかにする。
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Causes of Carryover |
本研究の目的は,ハンドケアが末梢神経障害患者の新たな介入方法として抗癌剤による末梢神経障害患者の看護実践となり,臨床現場で活用されることである。しかし,本研究課題に入る前段階の研究課題「末梢神経障害による手指の力,箸のつまみ力,筆圧への影響の検討」について,データ数が不足しているため,今年度も追加調査を行った。その結果,本研究に必要な測定器具の選定や購入に至っていないためである。 したがって,平成31年度,研究に必要な測定用具の購入と,研究参加者への謝金,研究活動のための旅費等に使用する。
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