2022 Fiscal Year Research-status Report
2型糖尿病患者に対する歯周病ケアプログラムの効果評価
Project/Area Number |
18K17511
|
Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
西原 詩子 神戸女子大学, 看護学部, 講師 (90780776)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 2型糖尿病 / 歯周病 / セルフケア / 多職種連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に沿って、病院の歯科口腔外科外来で介入プログラムの実施と、データ収集を進めてきた。当初計画していた対象者の人数まで介入プログラムの実施とデータ収集を行うことはできなかったが、研究効果を分析するために必要なデータ量を蓄積する事ができた。令和5年度はデータの分析を行っている。研究方法はRCTであるが、ベースラインのデータに群間の差は見られていない。その他の結果の分析はこれから実施するため、本研究の介入プログラムの効果は明らかになっていない。 しかし、介入プログラムを実施した対象者の中で、複数において「歯科保健行動得点」の上昇、歯周病の状態の改善が見られている。対象者自身も、「これまで毎日歯を観察することが無かったが、鏡で歯を観察する習慣がついた」「歯磨き方法がわかり、丁寧に歯磨きをするようになった」という感想が聞かれている。そして、定期的に歯科検診を受診できている。このことから、本研究の目的である、「1.歯周病ケアプログラムを実施することで、定期的な歯科受診、歯みがき方法の習得ができる。」は達成できている可能性が高いと考えている。また、J-SDSCA(糖尿病患者のセルフケア行動尺度日本語版)にも上昇が見られていることから、歯磨き習慣が身につく中で、糖尿病に対するセルフケアも高まっているのではないかと推測している。 ただ本研究の目標である「2.6か月後、歯周病と糖尿病が改善する」については、糖尿病の改善までは到達できていない可能性があると考えている。 引き続き詳細な分析を行い、2型糖尿病患者への歯周病ケアプログラムの効果をを明確にしていく。 またこの介入プログラムの実施は、糖尿病治療と指導に関わる糖尿病内科医と看護師、歯周病治療と指導に関わる歯科医師と歯科衛生士が連携することで実施できており、本研究の目的である「3.内科と歯科の連携が促進する」は達成できていると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス蔓延の影響で、病院でのデータ収集が大幅に遅れた。しかし、介入後のデータも収集し終えたため、分析と結果を発表する準備を進めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は分析を進め、研究結果をまとめる。学会での発表と学術誌への投稿を計画している。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス蔓延の影響でデータ収集が遅れたため、研究発表、論文投稿の費用が未使用となった。令和5年度は、研究発表のための旅費、論文投稿のための英文校正料として使用する。
|