2018 Fiscal Year Research-status Report
関節リウマチ患者の口腔ケアの現状および介入効果の多角的検討
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18K17523
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
浜崎 美和 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (70815935)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 関節リウマチ患者 / 口腔ケア / 歯周病関連菌 / セルフマネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、関節リウマチ(以下RA)患者の歯周病の罹患率が高く歯周病治療でRAの疾患活動性が低下することが報告されているが、その実態やRA特有の機能障害を考慮した看護介入は構築されていない。そこで、2018年度は、日本リウマチ財団登録リウマチケア看護師を対象に、外来における口腔ケア支援の実態を明らかにすることを目的に無記名自記式質問紙調査を郵送調査した。調査項目は、患者支援(関節保護、疼痛管理、薬、口腔ケア、フットケア、感染予防、精神的ケア)とその具体的な支援内容各10項目(複数選択)、患者支援に対する自信(100㎜VAS)で、患者支援と自信の関係(Spearmanの順位和相関係数)、口腔ケアの具体的な支援内容10項目の支援あり群・なし群(対応のないt検定)について分析した。なお、本研究は倫理審査委員会での承認を受け、研究の趣旨や自由意思での参加、対応表での情報管理では個人が特定されないよう十分配慮することを文書で説明し実施した。 分析対象者は外来看護師203名(回収率24.6%、有効回答率41.8%)とした。患者支援別の平均支援内容選択数は、「感染予防」が5.0±1.8と最も多く「口腔ケア」は1.2±1.6と最も少なかった。支援に対する自信は、「感染予防」が70.4と最も高く「口腔ケア」は37.6と最も低かった。「口腔ケア」に対する自信の程度は、「口腔ケア」の具体的な支援内容10項目のいずれも支援あり群がなし群に比べて有意(p<0.05)に高かった。 外来看護の患者支援では、「口腔ケア」は支援も自信も低く「感染予防」としての認識が低いことが示された。RA患者の「口腔ケア」の支援では、「口腔ケア」を「感染予防」として認識することや支援の中心である外来において患者支援できるような看護の支援の方向性を検討する必要があると考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度の調査結果を2019年度に学会発表する予定である。また、現在調査結果をもとに他職種(歯科医、歯科衛生士、医師、看護師)で検討を重ね、介入方法や調査対象者を選定し一部調査・介入を始めている。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、他職種(歯科医。歯科衛生士、医師、看護師)で検討を重ねながら介入・調査を進めていく予定である。特に、関節リウマチ患者を対象とした調査については、疾患活動性など具体的な調査内容を検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
2018年度は、主に自記式質問紙調査を行い、介入調査についての調査内容や歯周病関連菌の検体提出等については検討を行っていたために予定予算額よりも低額となった。2019年度より、関節リウマチ患者に対して歯周病関連菌検査等を行っていく予定である。
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Research Products
(2 results)