2019 Fiscal Year Research-status Report
関節リウマチ患者の口腔ケアの現状および介入効果の多角的検討
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18K17523
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
浜崎 美和 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (70815935)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 関節リウマチ患者 / 口腔ケア / 歯周病関連菌 / 登録リウマチケア看護師 / セルフマネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、日本リウマチ財団登録リウマチケア看護師を対象に、関節リウマチ患者(以下RA)の口腔ケア支援の実態を明らかにすることを目的とした。調査項目は、患者支援(関節保護、疼痛管理、服薬管理、口腔ケア、フットケア、感染予防、精神的ケア)、患者支援の内容10項目(複数選択)、RA専門外来の有無で、RA専門外来の有群・無群で検討した。なお、本研究は倫理審査委員会での承認を受け、研究の趣旨や自由意思での参加、対応表での情報管理は個人が特定されないよう十分配慮することを文書で説明し実施した。 分析対象者は、450名(有効回答率37.7%)とした。患者支援の実施率は、全体98.9%(445)、RA専門外来の有群(n=341)99.4%(339)で感染予防が最も高く、全体62.4%(281)、有群63.3%(216)、無群59.6%(65)で口腔ケアが最も低かった。無群(n=109)で最も高かったのは、感染予防と服薬管理97.2%(106)だった。RA専門外来の有無での実施状況は、疼痛管理で有群が有意に高かった(p=0.005)。支援内容の実施項目数は、服薬管理(Mean±SD)が全体4.88±2.1、有群5.02±2.1、無群4.44±2.2と最も多く、口腔ケアが全体2.76±1.7、有群1.53±1.8、無群1.14±1.3と最も少なかった。RA専門外来の有無での実施項目数は、口腔ケア(p=0.124)以外の6項目においていずれも有群が有意差を持って多かった。 RA患者支援において、患者支援の状況はRA専門外来の有無に差は認めないものの、支援の内容ではRA専門外来を有する方が細かな支援が実施されていた。しかし、「口腔ケア」は、RA専門外来の有無に関わらずに実施できておらず、「感染予防」の一つとして認識し患者支援できるような看護支援の構築を検討していく必要があると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は、質問紙調査で得られた結果を学会発表した。また、論文投稿する予定である。 また、実態調査に向けたプレテストを実施し問題点などを抽出したため、現在その結果を基に他職種(医師、歯科医師、歯科衛生士、看護師)で検討を重ね、調査内容や方法等について検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度に得られたプレテストの結果を基に、他職種(医師、歯科医師、歯科衛生士、看護師)で検体の採取方法や対象者の選別・方法について検討している。新型コロナウイルス感染拡大によっては、介入研究が困難となることも考慮し、研究方法について再度検討する。
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Causes of Carryover |
2019年度は、介入調査のためのプレテストを実施したが対象患者が少なく、歯周病関連菌の検体費用が予定予算額よりも低額となった。2020年度は、国際学会参加での発表や論文投稿、実態と介入(歯周病関連菌、採血)調査を実施する予定である。
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Research Products
(2 results)