2018 Fiscal Year Research-status Report
がん化学療法の痺れの現れを捉える現象学的研究―オノマトペを用いた評価指標案の作成
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18K17526
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
坂井 志織 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (40409800)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | しびれ / がん化学療法 / 現象学 / オノマトペ / 評価指標 / 末梢神経障害 / 感覚障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である2018年度は、今後の予備調査・本調査を進めるための研究倫理審査への申請と、予備調査としてがんサバイバーへの非構造化インタビューを実施した。
1.まず研究倫理であるが、これまでの研究から患者への倫理的配慮を踏まえた研究計画書を作成し、承認がおりた。夏前には予備調査実施に向けての準備が整った。
2.次に、予備調査としてがんサバイバーへのインタビューを実施した。当初、患者へのリクルートの難しさから3名程度を予定していたが、患者同士のネットワークからスノーボールサンプリングが順調に行き、6名の参加者を得ることができた。6名は全員乳がんのサバイバーであり、ドセタキセルの投与による手足のしびれが残っていた。分析は、以下の3点について行った。①複数の有害事象が混在するなかでしびれをどのように自覚していたのか、していなかったのか、②化学療法によるしびれをオノマトペや比喩表現でどのように表せるのか、表せないのか、③化学療法中の様子を振り返り、治療が終了したことで気が付いたこと。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究倫理審査を2018年夏前に通過し、インタビューのリクルートも順調に行き予定通り計画が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、①予備調査の結果をより精巧に分析すること、②本調査に向けて研究協力施設をリクルートすること、③予備調査の結果を踏まえ本調査の方法を再検討することを予定している。
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Causes of Carryover |
2018年度は数の競争的研究費の獲得が叶い、そちらで学会参加費や旅費などの大きな支出をしたため、次年度使用額が生じた。 2019年度は予定通り、調査と研究会・学会参加にともなう諸経費として助成金を使用する予定である。
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