2020 Fiscal Year Annual Research Report
慢性期統合失調症入院患者の活動に焦点を当てた睡眠ケアシステムの構築
Project/Area Number |
18K17529
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
武内 玲 兵庫県立大学, 看護学部, 助教 (60707769)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 座位行動 / 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性期統合失調症患者の座位行動と睡眠指標の関連について、下記の内容で英語論文を作成し、現在投稿作業中である。 【目的】慢性期統合失調症患者の日中の座位行動および身体活動と睡眠との関連について,特に統合失調症患者の不眠症の特徴である不眠症症状に着目して検討する. 方法:対象者は,発症から一年以上経過した慢性期統合失調症患者20名(男性12名,女性8名,平均年齢59.0 ± 9.8歳)であり,うち4名が外来患者,16名が入院患者であった.座位行動および身体活動指標(総座位時間と座位bout数,低強度身体活動量,MVPAおよび歩数)は,3軸加速度計(GT3X-BT)を装着し評価した.客観的睡眠指標として小型体動計を用いて,総就床時間(TIB)と総睡眠時間(TST),睡眠潜時(SIL),中途覚醒時間(WASO)および睡眠効率(SE)を算出した.3軸加速度計,小型体動計ともに1週間装着し,各指標の平均値を算出した. 【結果】総座位時間は,TIBとSLと有意な正の関連(r= .499,p< .05; r= .543, p< .05)が認められた.座位bout数は,SEとの間に負の有意な関連(r= -.592,p< .01),WASOと正の関連(r= .503,p< .01)が認められた.MVPAは,SEと有意な正の関連(r= .536,p< .05),WASOと有意な負の関連(r= -.58,p< .01)が認められた. 【結論】慢性期統合失調症患者の日中の座位行動は不眠症症状と関連し,座位行動の減少が不眠症症状の改善に結びつく可能性や,身体活動,とりわけ中強度以上の活動が睡眠の質を改善する可能性が示唆された.
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