2023 Fiscal Year Annual Research Report
The elucidation of the characteristic of the dysfunctioning family as the primary cause of addiction and investigation of the nursing intervention method
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18K17534
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Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
日下 修一 聖徳大学, 看護学部, 教授 (00566614)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 依存症 / 機能不全家族 / 回復 / 自助グループ / 養育者 |
Outline of Annual Research Achievements |
機能不全家族の問題が依存症に与える影響について考え、学会発表なども通じて、依存症の回復手段を公表し、様々な意見を受けて、よりよい回復への支援について検討してきた。 質問紙調査ではアルコール依存症者、薬物依存症者、ギャンブル依存症者、共存家族などから回答を得た。依存症の種類によって回答の差があり、養育者の態度について、「門限などの家庭内ルールを決めた」がアルコール依存症者および薬物依存症者であり、「ほとんど褒めなかった」が薬物依存症者で、「何を言っても否定的に捉えた」がギャンブル依存症者であった。依存症を生じる原因として、「子供の頃の家庭外の環境の影響が大きい」「親が関わってくれる時間が短かった」などが挙げられ、養育者の態度の影響は大きく、機能不全家族の問題から依存症者が生じていることが示された。 子どもの頃と現在を比較した結果。アルコール依存症者では「自分の問題を他人に話せなかった」「何かあると人のせいにした」が、薬物依存症者では「孤独に感じることが多かった」「何度も家出しようと思ったことがあった」などが、ギャンブル依存症では「親がしばしば喧嘩していた」「親の問題の原因は自分だと思った」などが子どもの頃にあったが、現在ではなくなった。現在の状況について、「新たな人生を見つけた」「対人関係が良くなった」「友人の世話を焼くことが多くなった等を挙げ、依存症からの回復を示す考え方が示された。回復の方向性として、「できない自分・悪い自分を認めることができる」「『人のせい』という責任逃れの考え方をやめる」「自分で自分を客観的に褒める」等が明確になり、回復の手段の方向性が明らかになった。 インタビュー調査では薬物依存症者、アルコール依存症者、ギャンブル依存症者共に、根底に家族の問題があることを明確にした。回復手段として、自助グループの有効性が明確になった。
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Research Products
(3 results)