2018 Fiscal Year Research-status Report
腎移植ドナー、レシピエントの潜在的支援ニーズを抽出するスクリーニングツールの開発
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18K17539
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
大橋 尚弘 大阪医科大学, 看護学部, 助教 (40646379)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 腎移植レシピエント / セルフマネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
ツールを開発する上で必要な概念としてセルフマネジメントに着目した。 安酸(2017)によると、セルフマネジメントとは“自分の病気の療養に関するテーラーメイドの知識・技術をもち、生活と折り合いをつけながら、固有の症状や徴候に自分自身でなんとかうまく対処していく”ことである。すなわち、従来の医学モデルのように外来看護師やRTCがKTRのセルフマネジメントにおける課題を一方的に見つけ、指示し、従わせるシステムでは、セルフマネジメントの目標である“クライアントが日常生活における課題を自身の力で解決していく”(安酸,2017)ことが達成できない。今後は医療者だけでなく、KTR自身も自らのセルフマネジメントを自ら適切に評価できるシステムを整備することで、“クライアントと医療者のパートナーシップに基づいて決定がなされる”(安酸,2017)というコンコーダンスモデルでのセルフマネジメント支援がなされるのではないかと考えた。 2018年度は、腎移植後1年以降も長期的かつ継続的にKTRが自身のセルフマネジメントを容易に評価でき、外来看護師やRTCもKTRのセルフマネジメントをKTRの生活との折り合いの視点で評価できるツールを開発するための項目を精錬することを目指し、腎移植レシピエントのセルフマネジメントに関する国内外の文献をレビューした。また、移植コーディネーターへの面接調査を行った。その結果をもとに現在、ツールの項目を洗練している。 ツールの項目が洗練され次第、所属機関の倫理委員会の承認を受け、調査を開始する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属機関の想定以上の業務量により、十分な研究時間を確保できず進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、ツール開発のもととなる項目を洗練中であり、洗練が終了次第、倫理審査を受け、調査を開始する予定である。
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Causes of Carryover |
海外文献のレビューに時間を費やし、論文作成が遅くなったため海外での学会発表を見送った。また、論文作成のための翻訳費などを計上していたが、2018年度は使用しなかった。 2019年度は論文作成を完了させ、海外での学会発表も計画しているため、2018年に計上していた費用を使用する予定である。
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