2020 Fiscal Year Research-status Report
腎移植ドナー、レシピエントの潜在的支援ニーズを抽出するスクリーニングツールの開発
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18K17539
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
大橋 尚弘 大阪医科大学, 看護学部, 助教 (40646379)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 腎移植 / レシピエント / セルフマネジメント / デルファイ |
Outline of Annual Research Achievements |
腎移植後のレシピエントのセルフマネジメントの要素である、服薬マネジメント、身体的側面のマネジメント、心理社会的側面のマネジメントの現状や課題について国内外の文献をそれぞれレビューし、現在、論文を作成し、投稿準備を進めている。 また、文献レビューの結果をもとに、腎移植後レシピエントのセルフマネジメント障害要因を評価するツールであるSelf-management barrier scale for kidney transplant recipient(仮)、および、腎移植後レシピエントのセルフマネジメントそのものを評価するツールであるSelf-management status scale for kidney transplant recipient(仮)をそれぞれ作成した。そして、本邦の腎移植の専門家(医師、認定レシピエント移植コーディネーター、外来看護師、研究者)の協力を得て、コンセンサスメソッドの1つである修正デルファイ法を用い、それぞれの評価ツールの内容妥当性を検討している。 尚、先行研究では修正デルファイ法は「回答―分析―フィードバックー回答」の過程を少なくも3回繰り返すことが望ましいとされており、本研究でも3ステップの修正デルファイ法を行うこととした。また、修正デルファイ法では専門職者間による口頭の議論も行うが、本研究では対面式の議論による協力者間の影響力の排除および感染予防のため、オンライン会議を行った。現在、最終の質問紙調査を残すのみとなっている。 最終の質問紙調査が終了次第、パイロットスタディおよび本調査を行い、内的性整合性および妥当性の検証を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
文献レビューの結果をもとに評価ツール案を作成するにあたり、評価項目の洗練に非常に時間を費やした。 また、COVID-19による過多な業務により、研究時間に費やす時間が大幅に減少した。 さらにCOVID-19により調査票への協力依頼が困難となったことや、協力者の選定に難渋したこと、回答者が多忙であり、調査票への回答が遅延することなどが影響した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、修正デルファイ法の最終段階であり、終了次第、パイロットスタディ、本調査へ移行する。 また、協力予定機関の関係者の内諾を得るなど、進行が可能な限り円滑にいくよう準備を進めている。
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Causes of Carryover |
当初の予定では、修正デルファイ法による調査および本調査を今年度に実施する予定であり、それに伴う謝金や論文の英訳などの費用の計上を検討していた。 また、学会参加により研究成果を発表する予定であったが、進捗が遅れたことにより次年度の予定となった。 これらにより期間延長を行い、研究費を次年度に使用することとした。 次年度は、修正デルファイ法に係る謝金、本調査に係る書類作成費用や謝金、学会発表、論文投稿などを控えており、これらの費用に使用する予定である。
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