2023 Fiscal Year Annual Research Report
Efficacy of Sanguineous Acupuncture Stimulation to Reduce Depressive Symptoms Based on Evaluation of Autonomic Function in Decubitus Women
Project/Area Number |
18K17548
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
工藤 直子 秋田大学, 医学系研究科, 講師 (00646820)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 褥婦 / 経穴刺激 / 自律神経機能評価 / 産後うつ / 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、産褥早期の母親に対する三陰交への経穴指圧刺激が自律神経活動や産後うつ病のリスク要因、身体的疲労の程度、睡眠状態との関係を明らかにすることである。 対象は、経膣分娩を予定している妊娠35~36週の妊婦に対し、本調査の内容について事前に説明してリクルートを募った。その後、産後2日目に最終的な研究協力に対する同意を口頭と書面にて確認し、同意が得られた方を対象とした。 調査内容は、産後2日目と産後1か月のそれぞれにおいて、①産後のマイナートラブル、②産後うつ病のリスク要因(エジンバラ産後うつ病質問票:Edinburgh Postnatal Depression Scale:EPDS(Coxら,岡野ら,1996))、③疲労度(疲労蓄積度自己診断チェックリスト(中央労働災害防止協会,2004))、④睡眠状態(ピッツバーグ睡眠質問票:Pittsburg Sleep Quality Index:PSQI(Buysseら,土井ら,1998))について既存の尺度を用いて確認した。自律神経活動と睡眠状態については、腕時計型加速度計Fitbit(米国,Fitbit社)を産後2日目から産後1か月まで非利き腕の手首に装着していただいた。さらに、同意が得られた対象者をランダムに介入群と対照群に分けた。介入群に対しては、産後4日目から産後1か月健康診査までの約1か月間、三陰交の経穴に指圧刺激を継続実施していただくよう依頼した。 結果、産後2日目と比較すると産後1か月では、産後のマイナートラブルの出現頻度は「疲労感」「ねむけ」「肩こり」が多く、産褥早期から継続している人が多かった。また、疲労度の尺度得点や睡眠状態の尺度得点は、産褥早期よりも産後1か月の方が高い傾向にある。産後うつ病のハイリスク状態とされるEPDS得点9点以上の母親は全体の1割程度と先行調査と同様の出現率である。
|