2021 Fiscal Year Research-status Report
早産児の呼吸の安定と自己調整機能の成熟を支える看護援助モデルの構築
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18K17550
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
仲井 あや 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (30612197)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | NICU / preterm infant / 早産児 / 乳幼児突然死症候群 / 感覚統合 / 自己調整機能 / 呼吸パターン / 脳幹機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、新生児集中治療室に入院する早産児の呼吸の安定と自己調整機能の成熟を支える看護援助モデルを構築することである。このため、令和3年度は、早産児の呼吸パターンの変化と親の捉え方を明らかにすることを目指して、データ収集を実施した。具体的には以下の通りである。 1)研究データ収集・分析:2021年4月~11月、新型コロナウイルス感染症の動向を把握しながら、研究施設への協力依頼と受け入れ承諾の確認を進めた。また、必要な電子機器、ソフトウェアを整備した。2021年12月にデータ収集を開始し、早産児の安静睡眠中の動画撮影と母親へのインタビュー調査を実施した。12月~2022年1月の間にデータ収集が可能であったのは1事例であり、動画(各20分間×5場面)と、面接(約10分間×1回)のデータを得た。現在、事例の分析を進めている段階にある。1事例の分析結果は、今後ケースレポートとしてまとめ、2022年に開催される国際学会での発表を計画している。また、令和4年度も研究データ収集を継続し、対象者数を増やして分析を進めていく予定である。 2)研修受講:2021年9月、本研究の今後の発展に向けて、Joanna Briggs Instituteによるシステマティック・レビューの研修を受講した。本研修を通して系統的システマティック・レビューの手法を学んだことは、今回の研究成果から着想を得た新たな研究計画立案に向けての基盤形成へと繋がったと考える。 3)関連論文の投稿準備:2022年3月、本研究と関連する研究代表者の先行研究の内容について、日本語論文にまとめ、学術誌への投稿準備を開始した。2022年5月に投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に修正した研究実施計画に沿い、令和3年度は1事例のデータ収集を実施し、分析を開始した。しかし、2022年2月からの新型コロナウイルス感染症の再流行に伴い、再び臨床でのデータ収集を保留せざる負えない状況が生じた。現在は研究のデータ分析や関連論文執筆を中心に行っている。このため、研究実施計画に対して進捗はやや遅れていると評価した。研究協力施設の受け入れは良好であり、次年度も新型コロナウイルス感染症の流行状況を見ながらデータ収集を再開し、研究を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年4月:1事例の分析結果をケースレポートとして抄録にまとめ、2022年に開催される国際学会に演題登録を行う。 2022年5月:本研究と関連する研究代表者の研究内容について論文にまとめ、国内の関連学術誌へ投稿する。 2022年6月~10月:研究データ収集を再開し、継続する。 2022年11~12月:データの分析を行い、結果を論文にまとめ、国内外の学術誌に投稿する。 2023年1月~3月:研究結果の報告書をまとめ、研究協力施設と研究協力者への報告を行う。
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Causes of Carryover |
令和3年度内に研究データ収集を実施し、研究成果を国際学会ならびに国内外の関連雑誌に投稿し、公表することを計画していた。しかし、新型コロナウイルス感染症流行の再拡大によって、期間内に十分なデータを集めることが出来なかった。また、2022年に開催が予定されていた新生児国際看護学会は開催時期が1年先へ延期となった。このため、英文校閲や学会参加にかかる費用において令和3年度は使用する機会がなく、次年度使用額が生じた。令和4年度は、引き続きデータ収集を進め、国際学会での発表と国内外の学術誌への論文投稿を予定している。
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