妊娠先行型結婚をした男性が父親役割に適応していくプロセスと父親のケア・ニーズ

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K17555
• Research Institution: Yamaguchi University
• Principal Investigator: 河本 恵理 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (90718339)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 妊娠先行型結婚 / 父親役割

Outline of Annual Research Achievements

妊娠先行型結婚は母親役割獲得に大きな影響を与えていることが明らかになっているが、父親にもたらす影響は明確になっていない。そこで、本研究では妊娠先行型結婚をした父親を対象に質的研究を実施することにより、妊娠先行型結婚をした男性が父親役割に適応していくプロセスを明らかにすること、及び父親のケア・ニーズを明らかにすることを目的としている。
2018年度は、妊娠先行型結婚をした女性及び男性を対象とした研究、父性の発達に関する研究等について文献レビューを行った。また、研究計画書を作成し、所属施設の倫理審査委員会の審査・承認を得た後、調査対象者のサンプリングを開始した。調査対象者のサンプリングに時間を要することが予測され、小児科医院等に協力依頼をし、調査協力ポスターを掲示してもらうなど対応した。現在、調査対象者数名に調査協力を依頼しており、協力の同意が得られたのち、半構成的面接を実施する予定である。
また、実践的グラウンデッド・セオリー研究会（M-GTA研究会）に参加し、分析手法の精度向上に努めた。また、関連学会に参加し、父性の発達に関する情報を収集した。
今後は、半構成的面接を実施し、「父親役割への適応プロセス」については修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ（M-GTA）法により分析する。また、「父親のケア・ニーズ」については、面接データから父親のケア・ニーズを抽出し、コーディングしカテゴリー化していく。そして、妊娠先行型結婚をした父親独自に必要な支援方法を明確にする予定である。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

質的研究においてデータの信頼性を高めるため、目標対象者数を30名としているが、対象者のサンプリングに時間を要しているため。

Strategy for Future Research Activity

引き続き、対象者のサンプリング及び半構成的面接を実施し、質的に分析していく。そして、妊娠先行型結婚をした父親独自に必要な支援方法を明確にする。

Causes of Carryover

2018年度は調査対象者への面接実施に至っておらず、調査対象者への謝礼、逐語録作成費用が発生しなかったため、次年度使用額が生じた。次年度は、調査対象者よりデータを収集できる見込みであり、対象者への謝礼、逐語録作成費用として使用する予定である。