2021 Fiscal Year Annual Research Report
Survey for Independent Living for Young Adult Duchenne Muscular Dystrophy
Project/Area Number |
18K17566
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山口 未久 京都府立医科大学, 医学部, 助教 (20771132)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療的ケア / 家族 / 筋ジストロフィー / 成人移行 / 自立 / 在宅 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題を通して、成人移行期にある筋ジストロフィー患者の自立への支援を検討してきた。医療的ケアを要する成人移行期にある人にとっての自立は、ケアをする人との関係性や、意思決定の場や、生活の場の選択において主体性が尊重されることが重要であることが分かった。一方で、実際に在宅生活を送る筋ジストロフィー患者は、介護や医療的ケアにおいて家族(主に親)の支援が欠かせない状況であった。本研究の後半では、在宅重度障がい者を対象とした、医療的ケアと家族介護負担との関連について調査した。家族の介護負担をアウトカムとし、医療的ケアの数を従属変数、その他訪問医療や介護の利用時間数などを調整変数として、多変量解析を行った。多項ロジスティック回帰分析の結果、医療的ケアが多い場合は医療的ケアがない場合に比べ、家族介護負担が多いことが明らかとなった(OR=2.41、95%CI=[1.05,5.54]、p<0.05)。このことから、複数の医療的ケアが必要な在宅重度障害者では、ケアを家族が多く担っている傾向にあることが考えられた。医療的ケアが多い在宅障がい者では、より重点的な支援が求められることが分かった。 筋ジストロフィ―の患者は進行とともに人工呼吸器等の医療機器が日常的に必要となり、医療的ケアの必要性が高くなることから、成長するにつれて家族による介護の内容や量が増してくると考えられ、若年から成人期の在宅の時期に公的な支援をより手厚くすることの必要性があると考えられる。
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Research Products
(3 results)