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2019 Fiscal Year Research-status Report

うつ病者を抱える家族を対象とした支援プログラムの開発と効果の検討

Research Project

Project/Area Number 18K17574
Research InstitutionTohoku Womens College

Principal Investigator

三道 なぎさ  東北女子大学, 家政学部, 助教 (80779497)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsうつ病 / 家族の共倒れ / 家族システム / 回避的コミュニケーション / 家族支援
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、うつ病者を抱える家族の共倒れ問題の予防や改善に向けて、うつ病者を抱える家族がうつ病者との関わりにおいてどのような点を困難と感じるのかについてコミュニケーションの観点から明らかにし、うつ病者を抱える家族への支援プログラムを考案することを目的とする。
2019年度では、2018年度から継続しているインタビュー調査を完了し、分析を行った。その結果、家族に病気を理解してもらいたい一方で心配や迷惑はかけたくない」「気にかけてもらいたい一方で、過剰には心配されたくない」といううつ病者の矛盾した想いから生まれるコミュニケーション行動(逆説的コミュニケーション)が、家族(主介護者・副介護者)に拒絶感を喚起させ、うつ病者を含む家族間で「病気について話さない」という回避的コミュニケーションへと発展する可能性が示された。Haley(1963)は逆説的コミュニケーションから脱する受け手の反応の一つとして「自分の置かれている状況について意見を言う」ことが重要であるとしていることから、副介護者を含めた家族全体が病気について言及していく必要があると考えられる。
しかしながら本調査では、調査対象者の少なさという課題があるため、今後はアンケート調査等で調査対象者を増やし、うつ病者-主介護者-副介護者の間で生じる病気に関する回避的コミュニケーションの詳細を実証的に検討し、介入の一つとなる家族支援プログラムを考案する必要があるだろう(これらの結果は、日本ブリーフセラピー学会の第11回学術大会にて発表している)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2019年度にまとめたインタビュー調査の結果より、今後は調査対象者を増やし、うつ病者-主介護者-副介護者の間で生じる病気に関する回避的コミュニケーションの詳細を実証的に検討する必要性が生じた。そのため、当初の研究計画で予定されていた実践的な家族支援プログラムの考案が現段階では困難となった。また、年度末に研究代表者の所属機関の異動も研究計画全体の進度に影響し、「やや遅れている」と判断するに至った。

Strategy for Future Research Activity

2020年度では、インターネット調査会社を活用することで、量的分析に耐えうる程度のうつ病者の家族(主介護者及び副介護者)データを確保できると想定している。
加えて、研究代表者の所属機関の異動に伴い、これまでの研究協力機関を確保しつつ、新たな研究代表者と関係のある教育機関、病院、NPO等に調査協力を依頼し、うつ病者の家族データの確保に努める。

Causes of Carryover

2019年度は、調査対象者の変更に伴い、想定していた人数の対象者を確保がすることができず、調査にかかる旅費や謝礼金において当初計画していた額から変動が生じた。
またデータ整理にかかる人件費を計上していたが、今年度のデータ整理の仕方に変更があり、人件費をほとんど使用しなかった。
これらにより生じた残額は、主に次年度に実施するインターネット調査会社への依頼費用やデータ整理にかかる費用等に使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] うつ病者を抱える家族のコミュニケーションに関する質的研究2019

    • Author(s)
      三道なぎさ
    • Organizer
      日本ブリーフセラピー学会第11回学術大会(東北大学)

URL: 

Published: 2021-01-27  

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