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2022 Fiscal Year Research-status Report

うつ病者を抱える家族を対象とした支援プログラムの開発と効果の検討

Research Project

Project/Area Number 18K17574
Research InstitutionTohoku Bunkyo College

Principal Investigator

三道 なぎさ  東北文教大学, 人間科学部, 講師 (80779497)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2024-03-31
Keywordsうつ病 / 家族 / コミュニケーション / 家族支援
Outline of Annual Research Achievements

本研究ではこれまで、うつ病者本人及びうつ病者と同居経験のある家族を対象に、病気を巡る家族との関わりにおいてどのような点を困難と感じるのかについてインタビュー調査を行っている。その結果、「家族に病気を理解してもらいたい一方で心配や迷惑はかけたくない」といううつ病者の矛盾した想いから生まれる逆説的コミュニケーションが、家族の心理的負荷となり、うつ病者を含む家族間で「病気について話さない」という回避的コミュニケーションへと発展する可能性が示された。
2022年度では、うつ病者をめぐる家族間コミュニケーションが回避的コミュニケーションに至るメカニズムを検討するため、うつ病者の逆説的コミュニケーションに対する家族の心理的負荷および応答を明らかにすることを目的としたアンケート調査の内容を検討した。質問紙調査は2回を予定し、1回目は、これまでに実施したインタビュー調査の結果をもとに、架空のうつ病者の逆説的コミュニケーション発言を複数作成し、うつ病者を対象に、逆説的コミュニケーション発言を家族に普段どの程度しているのかについて尋ね、尺度の妥当性を検討する。2回目のうつ病者の家族を対象とした質問紙調査では、うつ病者から逆説的コミュニケーション発言がなされた場合を想定させ、主介護者および副介護者の視点から心理的負荷および応答を測定する予定だった。
しかしながら、1回目の質問紙調査において、調査協力者を確保できず調査は未実施となった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2022年度は、新型コロナウィルス感染症の影響により研究対象者を確保することが難しく、当初計画していた研究計画を進めることができなかった。そのため、研究計画に大幅な変更が生じた。

Strategy for Future Research Activity

当初の計画では、病院やうつ病者の支援に関わるNPO等に研究協力を依頼し、うつ病者の家族データを収集する予定であった。しかし、新型コロナウィルス感染症の影響により研究依頼が困難であったことに加えて、うつ病者の家族を研究対象とする際、うつ病者に躁病や不安障害などの他の精神疾患が併存していることも多く、研究対象者の確保が困難であった。今後の方策として、うつ病者の実際の家族データを収集することを断念し、架空事例によるうつ病者とのコミュニケーションを想定したアンケートを用いて、うつ病者と対象者を相互作用させる方法に変更することとした。また、分析に耐えうるデータ数を確実に確保するため、研究対象者を「うつ病者の家族」ではなく、「うつ病を含めた精神疾患を有する者の家族」に広げることも検討する。

Causes of Carryover

2022年度は、新型コロナウィルス感染症の影響に伴い、当初予定していた研究計画を進めることができなかったため、研究データの収集にかかる旅費や謝礼金を使用しなかった。
またデータ整理にかかる人件費を計上していたが、今年度は当初予定していた研究を進められずデータ収集ができなかったため、データ整理等にかかる人件費も使用しなかった。

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Published: 2023-12-25  

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