2020 Fiscal Year Research-status Report
妊産婦と医療者の好循環をもたらす“女性を中心としたケア”の国際比較
Project/Area Number |
18K17578
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
飯田 真理子 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (90438854)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 女性を中心としたケア / 妊産婦 / 助産師 / 助産師主導ケア / チーム助産 / インドネシア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、妊産婦の多様性を受容し、医療者との好循環をもたらす“女性を中心としたケア(Women-Centered Care: WCC)尺度”を開発し、インドネシアと日本における女性を中心としたケアの実態の国際比較を行うことである。 本研究課題の中心概念である“女性を中心としたケア”の提供にあたり、助産師が主なケア提供者となる助産師主導ケアが国内外で注目されている。海外では助産師主導ケアを受けた女性のポジティブな体験が報告されている。一方日本国内においては、このような助産師主導ケアを5-6人の助産師がチームを組んで女性にケアを提供するチーム助産というケア体制がある。しかしながらチーム助産を行っている施設は限られており、そのケアを受けた女性の体験も示されていない。助産師によるチーム助産を受けた女性の体験を明らかにすることは、日本における“女性を中心としたケア”を提供するチーム助産の普及への第一歩になると思われる。 2020年度は、日本国内でチーム助産を受けた13人の女性の体験についてのインタビューを分析して公表した。女性たちはチーム助産を受けた体験の中で、助産師との「あたたかい相互関係の中で近付きつながっていく気持ち」を感じていた。また「安らぎと安心感」を得て、それは退院後も自身の力となっていたと語っていた。これらの結果は日本において“女性を中心としたケア”の概念とそれを具現化するチーム助産の普及に貢献するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インドネシアの共同研究者との研究計画の打ち合わせが滞ってしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
インドネシアの助産師を対象としたインタビュー調査の分析と投稿準備を進め、現地での調査を行うための具体的な研究計画を行う。
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Causes of Carryover |
購入を計画していた物品を購入しなかったため。また、国内外で開催予定だった学会が新型コロナウィルスの感染拡大により開催がオンライン開催や延期になり、旅費や渡航費が生じなかったため。
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