2020 Fiscal Year Research-status Report
血友病患児に対する痛くない注射を目指した外皮微小電気刺激効果の検討
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18K17594
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
植木 慎悟 武庫川女子大学, 看護学部, 講師 (10779218)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 痛み / 子ども / 小児 / 注射 / 電気刺激 / 振動刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
電気刺激と振動刺激は皮膚に対する微小振動という観点から同等の効果を持つものと考え、まずは侵襲が少なく受け入れられやすい振動刺激の効果を検証することとした。痛みを軽減する効果が振動刺激にあるかどうかを検証するため、予防接種を受ける0~6歳の子どもを対象に無作為化比較試験を行った。振動刺激を受けながら予防接種を受ける群と、振動刺激を受けずに予防接種を受ける群とに無作為に振り分け、盲検化した評価者により痛みを評価することとした。この実験については2019年8月から開始し、2019年12月に終了した。本研究によって、振動刺激での客観的な評価では有意ではなく、振動刺激の有効性は確認できなかった。本研究を論文にすべく、英文校正を行ったうえで海外ジャーナルに投稿を行った。数回の修正後、2021年3月に採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
医療者が実際に行っている痛みを軽減する対策はどのようなものがあるのかを調査する研究や、血友病を持つ患者の患者会もしくは交流会等への参加を考えていたが、コロナ禍により調査することが不可能となり、また、催しも再開のめどが立たず、中止している状態である。前回の振動刺激による有効性の研究では、振動以外の要因も大いに考えられるため、振動が全く有効性が欠けているとはいいがたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度もコロナ禍により調査が厳しい現状にあるため、血友病に関連するシステマティックレビューを実施することを検討している。また、振動刺激による臨床研究の有効性は検討したが、その振動刺激の結果が電気刺激でもいえるかどうかについてはまだ確かめられていない。そのため、電気刺激の効果について、基礎研究を行うことを検討している。また、コロナ禍の影響が改善した場合には、これから凝固因子補充療法を行う血友病の子どもを対象とした微小電気刺激の痛み軽減効果について検証していく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、当該年度実施しようとした研究が中止となり、次年度に延長することとなったため。 使用計画としては、システマティックレビューの執筆に伴うデータベースの使用料および英文校正費用や微小電気刺激の基礎研究に伴う消耗品や人件費に企てる。コロナ禍の影響が改善した際には、凝固因子補充療法を行う血友病患児に対する微小電気刺激の有効性を検討することとしており、消耗品や人件費用に企てることを計画している。
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Research Products
(1 results)