2020 Fiscal Year Annual Research Report
Association between mothers' attachment styles and parenting stress among Japanese mothers with toddlers aged 18 months
Project/Area Number |
18K17606
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
キット 彩乃 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (70789320)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 育児不安 / アタッチメント / 内的作業モデル / 1歳6ヶ月児 |
Outline of Annual Research Achievements |
養育者の高い育児不安は虐待要因の1つであり、重要な公衆衛生学の問題である。1歳6か月児を育てる母親を対象に育児不安と母親のアタッチメントスタイルとの関連を明らかにすることを目的としてA市における1歳6か月健診にて質問紙調査を実施した(配布質問紙数:1,399枚、回収数:529枚、回収率:37.8%)。多重ロジスティック回帰分析の結果、両価型のアタッチメントを持つ母親は安定型を持つ母親より有意に育児不安が高くなった(オッズ比:2.4, 95%CI:1.5-3.9)。一方で回避型の母親と安定型の母親では育児不安に有意な差が認められなかった(オッズ比:0.9, 95%CI:0.5-1.6)。最終年度は、本研究の成果を英語論文にまとめ、海外の雑誌に投稿した。本研究の成果を国際学会でも発表予定であったが、新型コロナウィルスの影響で学会が中止となり発表は見送られた。 また、前年度行った青年期における親性準備性に関する研究を更に発展させ、若者の体罰容認意識の関連要因を探究するため、研究計画を立てた。研究の前段階として2020年9月に、大学生の体罰容認意識に関してプレ調査(大学生87人のデータを集計)を行った。その結果、約4割の大学生が養育における体罰を容認していた。成人期になってからの体罰容認意識を変容することは難しく青年期から適切な養育に対する理解を促すことが必要である。今後は、青年期における体罰容認意識の関連要因を明らかにした後、それを踏まえて、親性準備性促進プログラムを開発していく予定である。
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