2018 Fiscal Year Research-status Report
日本人成人集団の食塩摂取量の推移評価:生体指標を用いた全国研究の5年後追跡調査
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18K17620
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
上地 賢 東邦大学, 健康科学部, 講師 (90802520)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 食塩摂取量 / 24時間蓄尿 / 日本人 / 栄養疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、福祉施設に勤務する日本人成人男女を対象に24時間蓄尿を含む食事調査、食習慣に関する調査を行う。主な目的を、食塩摂取が過剰となる生活背景の理解を通して効果的な減塩活動に向けた知見を得ることとしている。また、本研究の対象集団は2013年に行われた同様の研究に参加した者である。そのため、5年以上の経過を経た縦断的な食塩摂取の推移の検討が可能であることが本研究の強みである。 2018年度は調査実施に向けた準備として調査地各地との調整と対象者からの同意取得に取り組んだ。当初予定していた調査地では予定していた対象者数に満たないことが判明したため、調査地を14府県(岩手、山形、茨城、群馬、埼玉、神奈川、新潟、大阪、奈良、岡山、広島、徳島、福岡、大分)に拡大した。240人の対象者を見込んでいたものの、同意取得後の辞退も重なり、最終的な対象者数は200人程度となった。 2019年1~3月にかけ、同意の得られた対象者に24時間蓄尿(1回)と簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)による食事調査、および基本属性や食習慣に関する質問票による調査を実施した。この期間においてすべての対象者から24時間蓄尿の検体の提出、ならびに回答済みの質問票をの提供を受けるに至った。 次年度の予定として、回収されたデータを解析可能な状態に整え、結果の概要が得られるよう解析に取り掛かる。得られた結果の概要と共に、食事調査で得られた個別の結果を対象者に返却する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた対象者数を下回ることが判明したが、調査地の拡大により減少を抑え、解析に耐えうるよう参加者の確保に努めることが出来た。また、同意を得られた参加者全員からデータを取得することが出来たため、研究の進度としては概ね順調な進展が得られたと判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、回収されたデータを解析可能な状態に整え、結果の概要が得られるよう解析に取り掛かる。得られた結果の概要と共に、食事調査で得られた個別の結果を対象者に返却する。同時に学術報告として耐えうるよう慎重な解析と論文の作成にも取りかかる。報告が可能になったら、学術集会での発表や、国際誌への投稿を複数行えるよう積極的に活動する予定である。
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Causes of Carryover |
調査地の拡大に伴い研究資材の授受に関する費用を上方修正するに至った。そのため、前倒し請求を行い2018年度に使用できる研究費を増額させた。また、新たに参加を依頼した調査地の研究実施に時間を要したため、2018年度中に支出する可能性のあったデータ解析に必要な費用や参加者への謝礼品とその授受に関する費用等の支出を次年度以降に持ち越すこととなった。結果として次年度使用額が生じることとなった。 これらの助成金は、当初予定していたデータ解析や謝礼品の購入・授受への支出として使用される予定である。また、研究の進度に伴い学会発表や論文作成、発表に用いられる。
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