2018 Fiscal Year Research-status Report
小児訪問看護における医療的ケアが必要な乳幼児の育児支援ハンドブック作成
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18K17642
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
桜井 志保美 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (50378220)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 訪問看護 / 医療的ケア / 乳幼児 / 育児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、小児訪問看護の拡大と訪問看護師による積極的育児支援をめざし、訪問看護で活用する医療的ケアが必要な乳幼児(以下、医療的ケア児)の遊びや基本的生活習慣獲得に関する育児支援ハンドブックを作成することである。本研究は、調査1(対象:医療的ケア児の養育者)と調査2(対象:訪問看護師)で構成する。 今年度は研究期間の初年度であり、研究計画全体の見直し後、①研究協力者の確保、②9月に所属大学倫理審査会申請、③調査1について、10月に調査を開始し、1月にデータ回収を終了した。第23回日本在宅ケア学会学術集会で、医療的ケア児の研究について情報収集を行った。 ①研究協力者の確保:研究計画・分析(カテゴリー分け及びネーミング)への助言をもらうため在宅看護領域の研究者と小児看護領域の研究者から、内容分析の一致率算出のため小児看護専門看護師から、協力の承諾を得た。 ②倫理審査会申請:10月1日倫理審査会承認(看大:500) ③調査1:無記名アンケート調査を実施した。まず、対象者募集協力のため、北陸東海地方の288訪問看護ステーション、33児童発達支援施設に文書で対象者募集の協力を依頼した。38施設から対象者募集の協力を得て、111名の対象者に研究趣意書、調査票、返信用封筒を配布してもらった。80件の調査票を回収した。調査票の返信をもって同意を得たものとした。調査項目は、養育者について、属性、家族構成、養育環境、育児で困っていること、記述項目として退院後から現在までで不安だったこと。困ったことなどを訊ねた。医療的ケア児について、属性、主な疾病・障がい、利用しているサービスで構成した。現在データ分析中である。育児ストレスに関する分析結果を、第24回日本在宅ケア学会学学術集会ポスター発表にエントリーした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、2019年実施予定の調査2の準備段階として、調査1を実施し、データ収集を終えた。
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Strategy for Future Research Activity |
調査1から、養育者の「不安なこと」「困りごと」を明らかにし、その結果を参考に、調査2のインタビューガイド作成する計画である。2019年度は、調査2への取り組みを開始する。調査2では、小児訪問看護を実践している訪問看護ステーションの看護師を対象に、質的研究を計画している。秋、倫理審査会申請、倫理審査承認後、全国の小児訪問看護ステーションへの研究協力の依頼を開始する。
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Causes of Carryover |
2018年度支出について、交付金額が助成申請時の予算より少なかったため、調査のための発送準備と収集したデータの入力を、研究者が自分で実施したため、人件費予算など237,669円の未使用分が生じた。次年度は、調査1の成果発表と調査2による全国調査を予定しているため、国内旅費として100千円、人件費・謝金に137千円を繰り越す。 次年度の計画を次の通り修正する。消耗品50千円、旅費880千円、人件費・謝金237千円、その他120千円。
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