2020 Fiscal Year Research-status Report
小児訪問看護における医療的ケアが必要な乳幼児の育児支援ハンドブック作成
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18K17642
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
桜井 志保美 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (50378220)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 訪問看護 / 医療的ケア / 乳幼児 / 育児 |
Outline of Annual Research Achievements |
第2調査の目的は、第1調査で抽出された育児で悩んでいること不安に感じていることについて、訪問看護師が養育者に行っている支援を明らかにすることである。インタビュー調査を実施する予定であったが、コロナウィルス感染拡大に伴い、実現可能な研究計画に変更し、9月に倫理審査会で承認を得た。変更内容は、次の通りである。①県外への移動制限や対面でのインタビュー調査の受け入れ困難が予想されたため、対面での聞き取りを中止し、看護内容を具体的に記述してもらう方法とした。②対象者の募集方法について、全国にある小児訪問看護の特化したステーションを洗い出し、抽出した全42施設の中で開設1年以上の41件に対象者募集の協力を依頼した。宛先不明で依頼書が戻ってきたステーションと休業中であると返信のあったステーションが6件あった。同意を得た13ステーションに所属する看護師45名に管理者から、研究趣意書・質問紙・返信用封筒を配布してもらった。35件の返信を得た。現在、第1調査で養育者から得られた児が2歳未満時期に生じた困りごと11項目への支援内容について、内容分析中である。全ての自由記載による記述データを記録単位に分け終わった段階である。 第1調査では、就学前の医療的ケア児の養育者における育児ストレスや育児面で悩んでいること不安に感じていることを明らかにした。就学前の養育者の育児ストレスの実態については、論文を作成し3月に学会誌に投稿し、現在査読への対応を行っている。2歳未満の時期における医療的ケア児の養育者の困りごとをBerelsonの内容分析し結果については、現在論文を執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウィルス感染拡大の影響をうけ当初の研究計画である対面でのインタビューを中止した。調査方法を記述調査に変更して9月倫理委員会に申請した。小児看護に特化した訪問看護ステーションの洗い出しのため、厚生局に指定訪問看護ステーションとして登録された11809件についてホームページで事業内容を確認することに3か月の期間を費やした。調査時期について、研究協力の同意が得られやすいように、コロナウィルス感染拡大状況を把握しながら、訪問看護ステーションの感染対策が整うまで待ち、対象者募集の協力依頼を開始した。そのため最後の質問紙の回収が半年遅れの1月末となった。すべて項目について、自由記載としてデータ収集を実施したためデータ量が、当初の予想を超えた。分析にも予定以上の時間を費やす必要が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
①第2調査で収集した記述データ11項目の内容分析を引き続き実施する。②困りごとの項目ごとに、小児看護学の研究者とともに妥当性について検討する。③得られた看護内容について、小児看護学の有識者及び児童発達支援の携わる専門職と協議しながら育児支援ハンドブックを作成する。④印刷し、国内の全ての都道府県看護協会に完成したハンドブックを郵送する。
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Causes of Carryover |
コロナウィルス感染拡大に伴い、研究遂行が遅れた。今年度が最終年度であったが、予定していた計画が進んでおらず、当初最終年度に計画していたデータ分析及びハンドブック作成・印刷、成果物(ハンドブック)の郵送による配布を次年度に持ち越したため、予算を使用する必要が生じた。
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