2020 Fiscal Year Research-status Report
前期高齢者における身体機能低下の予測因子となる肥満指標の同定
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18K17661
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Research Institution | Senri Kinran University |
Principal Investigator |
藤田 倶子 千里金蘭大学, 看護学部, 教授 (00453134)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | たんぱく質量 / ミネラル量 / 体脂肪率 / 筋肉量 / 地域高齢者 / 握力低下 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症の蔓延により2020年12月から実施する予定であったフィールドでの測定を実施しなかった。2020年8月ごろから研究実施について随時フィールドと調整し、実施可能性を検討したが、第2波、第3波の襲来により断念せざるを得なかった。今後は高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が終了する時期で体組成計を用いた筋肉量、体脂肪率、たんぱく質量、ミネラル量の測定、通常歩行速度、握力の測定を実施する。また、当初予定では毎年12月から翌年2月にかけての測定とするところ、2021年度には夏頃と冬ごろに計測を実施する。 1年間の変化では、男性では握力が34.6(5.5)kgから3.3(7.0)kg(t(59)=2.3,r=.28,p=.027)、たんぱく質量が9.2(1.0)kgから8.9(1.3)kg(t(58)=3.6,r=.42,p=.001)、ミネラル量が3.14(0.35)kgから3.05(0.41)kg(t(58)=3.0,r=.36,p=.005)と低下した。SMIが7.2(0.7)kg/m2から7.0(0.8)kg/m2(t(58)=3.0,r=.37,p=.004)と低下し、体脂肪率が27.5(5.0)%から28.9(5.8%)(t(58)=-3.2,r=.39,p=.002)と増加した。女性では握力が21.6(3.8)kgから22.3(4.2)kg(t(94)=-2.3,r=.23,p=.026)に上昇した。男性においてベースラインでのミネラル量不足にのみ交互作用がみられ、ミネラル量不足であることが握力低下と関連していた。 フィールドでの研究実施が困難であったため、今年度は学術集会発表と論文発表を行った。2018年度測定結果と2019年度測定結果を用いて分析を進め、縦断研究の結果として学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症蔓延に伴い、4年間の縦断研究のうち3年目の測定が実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
高齢者への新型コロナウイルス感染症の予防接種が終了する8月ころに3回目の測定を実施する。その後、当初予定の12月~2022年2月にかけて4年目の測定を行う。ワクチン接種により研究対象者である高齢者の安全が一定保たれると考えている。また、コロナ禍後の身体組成の状態把握と生活状況の実態調査研究として研究フィールドを広げて調整中である。研究の倫理審査受審中であり、承認後実態調査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により測定のための交通費、消耗品等の実費、人権費、学会発表のための旅費、宿泊費等が発生しなかったことにより次年度使用額が生じている。次年度では2020年度に実施できなかった測定と次年度に本来実施する予定の測定実施に係る費用、人件費、学会発表のための費用を使用する予定である。
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