2020 Fiscal Year Annual Research Report
Clarifying the mechanism of gait disturbance under outdoor enviroment in patients with hemiparesis due to stroke
Project/Area Number |
18K17665
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
関口 雄介 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (60535095)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 慢性期 / 脳卒中片麻痺 / 歩行 / 屋外環境 / 不整地 / 活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度はⅰ)16名の慢性期脳卒中片麻痺患者と12名の中高齢健常者及び12名の若年健常者の3次元動作解析装置を用いた不整地(患者と中高齢者:人工芝生, 若年者:人工芝生, 柔らかいマット,凹凸があるマット) 及び整地歩行の測定と解析、ⅱ)加速度計を用いた日常生活での活動量の測定と解析が終了した。 解析については昨年度のデータも併せて解析し、被験者の取り込み基準を加速度計の測定の妥当性を得るために歩行速度が0.6m/sec以上としたため、14名の片麻痺患者と24名の健常者の解析を行った。 結果は、若年健常者において凹凸があるマット上での不整地歩行中における遊脚期時間の左右対称性が整地歩行中より有意に増大していた。片麻痺患者のみ人工芝生上での不整地歩行中におけるステップ長の左右対称性が整地歩行中より有意に増大していた。また、片麻痺患者において活動量と有意な相関関係を認めた変数(不整地条件から整地条件時の差)は、麻痺側ステップ長、非麻痺側立脚期中の最大膝関節伸展角度、足関節底屈角度であった。 若年健常者においても、より不整な地面の場合、歩行中に遊脚時間を左右非対称とすることで適応することが明らかとなった。 慢性期脳卒中片麻痺患者は、より左右対称的なステップ長により歩行中、不整地に適応することが明らかとなった。また、歩行中の非麻痺側下肢の代償動作により麻痺側ステップ長を増大させ、不整地に適応している片麻痺患者は、日常生活の活動量が増大していることが示された。歩行中の麻痺側ステップ長による不整地への適応は慢性期脳卒中片麻痺患者の活動量と関与することが明らかとなった。
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