2018 Fiscal Year Research-status Report
Mirror Neuron Systemの賦活による注意機能向上の試み
Project/Area Number |
18K17666
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
下田 佳央莉 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (90763186)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | Mirror Neuron System / 脳活動 / 注意機能 / fNIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
他者の運動を観察するだけで、自身が運動する時と同様に働くMirror Neuron System (MNS) がある。これまで、観察課題によるMNSの賦活を、自然な環境で非侵襲的に計測出来る、functional near-infrared spectroscopy (fNIRS) により検討した例は少ない。加えて、MNSの賦活量と、注意機能を司る前頭前野の賦活量、そして注意機能の関連については、明らかになっていない。 本研究の目的は、(1) ヒトのMNSの活動をfNIRSで定量的に評価すること、(2) MNSの賦活が注意機能をはじめとする認知機能・情動に与える影響を明らかにすることである。本研究によりMNSをfNIRSで定量的に評価することが可能であることが確認できれば、 MNSに障害を持つ自閉症患者への評価・訓練法開発を促進することが可能となる。また、MNSと注意機能との関連が初めて解明される点に独自性がある。このことは自閉症以外にも注意機能の障害を呈する患者への、効果的な注意機能訓練法の提案に繋がる。 2018年度に実施した研究では、目的 (1) ヒトのMNSの活動をfNIRSで定量的に評価するため、fNIRSを用いて健常成人の実行・観察・安静課題中の脳活動を計測した。計測部位は前頭・頭頂・側頭領域とした。現在は計測と解析を進めている所である。また、2018年度は以前から本研究の予備検討として行っていた、観察課題中の視線の動きに関するデータをまとめ、学会発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は倫理審査委員会から承認され、目的 (1) を達成するための研究を遂行した。現在は解析中である。 来年度は目的 (2) を達成するための計測・解析に取り組む予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は計測データの解析を進め、来年度に実施する研究に向け準備する予定である。
|
Causes of Carryover |
2018年度は旅費・謝金の使用をしなかったため、当該助成金が生じた。次年度は持ち運び可能な脳機能計測装置の購入を想定しているため、当該助成金はこれに充てる予定である。
|
-
-
-
-
-
[Presentation] 対照課題における相殺の有無がfNIRS検査結果に与える影響-音声入力およびキー入力を用いた検査間の比較2018
Author(s)
菊地 千一郎,磯田 めぐ美,野村 若菜,吉澤 友菜,筒井 信貴,土屋 謙仕,下田 佳央莉,三分一 史和,西多 昌規,齋藤 陽道,中谷 壮太,森 大毅
Organizer
第48回 日本臨床神経生理学会
-
-
-
-
-
-