2019 Fiscal Year Research-status Report
Mirror Neuron Systemの賦活による注意機能向上の試み
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18K17666
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
下田 佳央莉 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (90763186)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Mirror Neuron System / 脳活動 / fNIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
Mirror Neuron System (MNS) という、他者の運動を観察するだけで自身が運動する時と同様に働く神経細胞がある。2019年度は、MNSの活動をfunctional near-infrared spectroscopy (fNIRS) により捉えることを目的に、計測を行った。加えて、fNIRSにより捉えられたMNSの賦活が、認知機能などに与える影響を検討した。その結果、実際に運動をしている時と、運動を観察している時の両方で賦活する脳部位が特定されたため、fNIRSによりMNSの活動が捉えられたと考えられた。そして、その脳部位の賦活量といくつかの検査項目には相関があることが確認された。これらの結果は2020年度の学会で発表する予定である。自然な環境で非侵襲的に計測出来るfNIRSにより、MNSの賦活を捉えることを目的に行った本研究の結果は、リハビリテーション場面におけるMNS賦活の評価・訓練法の提案に繋がる可能性がある。また、認知機能などに与える影響についても明らかにすることで、対象者の特徴も鑑みたMNS賦活の評価を行うことが出来ると考える。 他に、本研究の予備検討を目的として行った、動画を観察する際の視線の動きに関する研究は、解析を進め学会で発表した。また、がん患者の日常生活動作の遂行に影響を与える因子についての論文を発表した。その介入手順などは、本研究の結果を臨床に応用する際に役立てたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
継続的に研究を進めており、順次結果が出ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
計測により得られたデータを解析し、論文として発表する準備を進める。
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Causes of Carryover |
産前産後の休暇および育児休業の取得に伴い、計画を一部変更したため。 今後は論文の投稿料などに使用する予定である。
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