Development of kinematic evaluation method for prosthesis walking / running using a small 6-axes force sensor

2020 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 18K17689
• Research Institution: Niigata University of Health and Welfare
• Principal Investigator: 高橋 素彦 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (30734058)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2021-03-31
• Keywords: 義足 / ウェアラブル計測器 / 力覚センサ / 動作計測

Outline of Annual Research Achievements

本研究は，ソケットアダプター型の6軸力覚センサを義足構成部品に組込み，計測室ではない実世界において床反力と切断端に加わる力の大きさや方向を計測可能な義足アライメント（義足ソケットと義足足部の位置関係）評価の方法を構築することを目的としている．義足のアライメント調整の現状は，理学療法士や義肢装具士の観察による評価と義足使用者の主観によるものであり，客観的・定量的には行われていない．しかしながら，義足のアライメントは義足製作の中でも最も重要であり，使用者はアライメント不良により苦痛を余儀なくされる可能性がある．義足訓練の初期から客観的データを基に評価・調整する事が重要であると考える．
2020年度研究実績は，無拘束な義足歩行・走行の運動力学的評価法を目指し，StickPCを用いてデータロギングする方法を採用し，片側大腿切断者を対象とした義足走行実験では良好なデータを取得することが可能となった．しかし，データ取得後の解析には膨大な時間を要し，結果提示までのタイムラグの問題があり，その解決法として専用アプリケーションを制作し，結果提示の大幅な時間短縮が可能となった．専用アプリケーションで解析する項目は，力3軸（Fx・Fy・Fz）とモーメント3軸（Mx・My・Mz）の計測値全体の表示，各義足側立脚期のCenter of pressure（COP）軌跡，前額面と矢状面の床反力ベクトルである．これら項目によって，義足使用者が義足アライメント不良によって感じる「外側に倒れる」，「内側に倒れる」といった前額面上での感覚と，「坂道を上っている」，「坂道を下っている」といった矢状面上の間隔を視覚的に評価することが可能となった．さらに，義足使用者の歩行能力に応じた義足足部の種類やカテゴリー選択の指標になると考える．今後は，様々な状況下における計測データの蓄積と分析を進め，公表する予定である．