2018 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の転倒防止プログラム―跨ぎ動作時の障害物との距離・位置関係に着目して
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18K17692
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Research Institution | Kinjo University |
Principal Investigator |
佐藤 香緒里 金城大学, 医療健康学部, 准教授 (20448608)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 開扉動作 / 高齢者 / 引き戸 / 開き戸 / 立ち位置 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者にとって転倒を防止することは生命予後に関わることである.転倒は,軽度要介護者は屋外,重度要介護者ではトイレが多く,歩行時や立ち座りなどの動作の時に、また,階段などの段差での転倒も10%前後いると報告されている.段差の乗り越え動作は跨ぎ動作といわれるが,この動作では障害物と母指先端との距離が小さくなり,ぶつかってつまずき転倒すると言われている.本課題では、この跨ぎ動作に着目し、跨ぎ動作時のToe Clearanceの計測方法について検討すること、それをもとに転倒しプログラムを考案することを目的とした。 平成30年度は跨ぎ動作を開始する位置に影響する因子を抽出するために、開扉動作時の開始位置(立ち位置)について計測を行っている。平成30年度の研究に先立ち、若年健常者では開扉動作時の扉の種類(開き戸,引き戸)や,扉の横に壁の有無などの環境や,対象者の身長などの身体的要素によって開始位置が有意に影響されてることが明らかとなっている(投稿中)。平成30年度では、若年健常者と同様の方法で65-80歳の高齢者40人(男性20人,女性20人)を対象に開扉動作を上方より動画撮影し、そこから扉からの距離や壁からの距離を計測することを予定していたが、現在8程度の被験者からのデータ採取を終了し、解析を行っている。 本研究から得られた結果は,転倒しない開扉動作の指導を行う際に身体条件などを考慮して指導をするための一指標となると考える.また,次に行う予定のである跨ぎ動作時の立ち位置の決定に使用する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
倫理審査に予定より時間がかかった。また、40名の高齢者の被験者を募集したので、予定より集めることに時間がかかったが、現在8-9割程度の被験者を集めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和1年度は平成30年度に得られた結果を発表していく予定である。 また、高齢者の跨ぎ動作時のToe Clearanceについて計測する予定であるが、平成30年度に協力してくれた被験者のコミュニティに募集をすることで、被験者を募りたい。
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Causes of Carryover |
研究に遅れが生じており、平成30年度に予定していた実験を完遂するためには謝金や人件費がまだ実験には必要であり、そのために使用予定である。 令和1年度は予定通りに実験を進めていけるように準備中である。
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