2019 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の転倒防止プログラム―跨ぎ動作時の障害物との距離・位置関係に着目して
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18K17692
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Research Institution | Kinjo University |
Principal Investigator |
佐藤 香緒里 金城大学, 医療健康学部, 准教授 (20448608)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 高齢者 / 開扉動作 / 立ち位置 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者にとって転倒を防止することは生命予後に重要である.本課題では、この跨ぎ動作に着目し、跨ぎ動作時のToe Clearanceの計測方法について検討すること、それをもとに転倒しプログラムを考案することを目的とした。 平成30年度は跨ぎ動作を開始する位置に影響する因子を抽出するために、開扉動作時の開始位置(立ち位置)について計測を行った.しかし,平成30年度内にデータ採取が終了せず,平成31位年度(令和元年度)も引き続きデータを採取し,目標とする40人に近い36人のデータを採取することができた.このデータの解析は現在も引き続き行っている.開扉動作の際の立ち位置は若年健常者では身体的要素と周辺環境にに影響されていたが,高齢者においては身体的要素との関連性は薄かった.加えて,高齢者と若年健常者の違いは,若年健常者では開扉動作時に立ち止まらずに扉をすり抜けているのに対し,高齢者は立ち止まってから扉を開けるという動作パターンの違いが観察された.この点に対して現在はさらに解析を行っている. 平成31年度(令和元年度)はもとよりは跨ぎ動作の三次元動作のデータを採取し解析する予定であった.実験協力してくれう学生たちの臨床実習終了後にデータ採取を予定していたところ,コロナウィルスの影響で近隣老人クラブなどの高齢者に研究協力の依頼をかけられずに現在に至っている.今後もコロナウィルスのパンデミックの状況によっては,研究協力の依頼の時期がさらに遅れるものと予想する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成30-31年度にデータを採取した開扉動作時の立ち位置についての解析は,当初に予定していたものにさらにデータを加えることとしたために,解析に時間を要しており,発表には至っていない. また,31年にデータ採取を予定していた跨ぎ動作については,コロナウィルスの影響で被験者を集める時期のめどが立たない.
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は平成30-31年度に得られた開扉動作のデータを発表していく予定である。 また、高齢者を対象とした跨ぎ動作の実験に関しては,コロナウィルスの収束状況次第で被検者募集を開始し,データ採取を行う予定であるが,場合によっては研究の延長申請が必要であると考える.
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Causes of Carryover |
コロナウィルスの影響で,被験者募集がかけられず,昨年度実施予定であった実験ができていないので,次年度はその実験を行う.そのための研究協力費や実験補助等の資金に充てたい.また,論文投稿などの費用は次年度も必要である.
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