2018 Fiscal Year Research-status Report
非侵襲的陽圧換気併用による収縮能の保たれた心不全の運動耐容能改善に関する研究
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18K17704
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Research Institution | The Tazuke Kofukai |
Principal Investigator |
上坂 建太 公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第12研究部, 研究員 (40814207)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、収縮能が保たれた心不全(heart failure with preserved ejection fraction:HFpEF)患者に対する非侵襲的間欠的陽圧換気療法(non-invasive intermittent positive pressure ventilation:NIPPV)併用した運動による運動中呼吸困難感改善効果を明らかにすることであり、今年度は呼吸困難感を軽減させる最適なNIPPVの設定圧を、ケースシリーズによる予備研究を実施する予定であった。 本研究の対象者は、65歳以上、心臓超音波検査による左室駆出率(left ventricular ejection rate;LVEF)≧40%、エルゴメーター駆動が可能なものであり、腎不全患者を除外している。しかし、重複疾患を有し多様な病態を背景に持つ高齢心不全患者においては、HFpEF患者の主体は高齢および超高齢者である。そのため腎不全合併率が極めて高く、エルゴメーター駆動が困難な症例が多い。そのため、当初決定した取り込み基準および除外基準を考慮しながら、病態だけでなく身体医機能特性をより反映した取り込み基準および除外基準を設け、対象者決定する必要があると考えられた。 以上のことから、今年度は第24回心臓リハビリテーション学会、第22回心不全学会、第83回日本循環器学会に参加し研究発表にて、高齢心不全患者の病態を含む特性に関する調査研究を行った。第11回北摂心リハ研究会においては心不全患者の運動耐容能低下に関する要因について発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究における対象者を選定している段階であり、今年度実施予定であったケースシリーズによる予備研究を実施するまでには至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度に取り込み基準および除外基準を決定し、ケースシリーズによる予備研究に取り掛かる予定である。高齢で心肺運動負荷試験実施が困難な対象者に対しては、NIPPV併用下での定常運動中に換気指標を測定する方法ではなく、運動前にNIPPVを施行し、その後に定常運動中の換気指標の測定を行うことで対応する。
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Causes of Carryover |
今年度実施に至らなかったケースシリーズによる予備研究に係る費用が繰越となっている。 設備費および消耗品費においては、データ保存に必要な消耗品の費用を予定している。 旅費においては、研究成果発表として国内学会および国際学会での旅費を予定している。
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Research Products
(5 results)