2021 Fiscal Year Research-status Report
食道がん切除術後の嚥下障害の病態解明とリハビリテーション手技の確立
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18K17711
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
兼岡 麻子 東京大学, 医学部附属病院, 言語聴覚士 (40815106)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 食道癌 / 嚥下障害 / 嚥下造影検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、食道がんに対して食道亜全摘術を受ける患者の術前後の嚥下機能の特徴を解析することである。令和3年度は、研究対象者の臨床特徴をカルテ調査により抽出した。また、術前、術後、術後3か月の嚥下造影検査の動画を専用ソフトウエアで解析し、対象者12名に対して予備検証を行った。 解析の結果、嚥下時の食道開大距離については術前後で変化はなかった。舌骨挙上距離については、術前に比し術後2週間では著明に低下しており、かつ術後3か月経過しても術前レベルにまで改善はしなかった。同様に、咽頭残留についても術前に比し術後2週間では増加しており、かつ術後3か月経過しても術前レベルにまで改善はしなかった。 なお、上記予備解析の結果は、令和4年2月にDysphagia Research Societyで発表した。また、令和4年3月までに全対象者の動作解析を終えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動態解析の項目数を増やしてより詳細な嚥下動態を検証することにしたため、当初の予定以上の時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
全対象者のデータ解析を終了した。今後は追加の統計解析を行った上で論文にまとめ、投稿予定である。
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Causes of Carryover |
論文執筆が遅延しており、次年度での執筆を目指している。論文執筆経費(英文校閲)、統計用ソフトウエア使用契約料として使用することを計画している。
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