2020 Fiscal Year Research-status Report
転倒や事故予防のための加齢変化早期発見・改善を目的としたインタフェース開発
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18K17712
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
武藤 ゆみ子 玉川大学, 脳科学研究所, 研究員 (30614614)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 福祉工学 / AI / 姿勢 / 介護予防 / ヒューマンインタフェース |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、新型コロナウイルス感染症の流行の影響により、高齢者を対象とした計測がすべて中止となった。そのため、新規データ取得ができていない状況ではあったが、これまでの結果をとりまとめた成果発表をするとともに、装置の改良に重点をおき、研究を継続した。 具体的には、従来は、Kinectを使用した姿勢計測システムを用いて姿勢評価を行ってきたが、新たにiphoneやipadなどのタブレット端末を用い、ディープラーニングのアルゴリズムを取り入れることにより、スマホアプリなどを用いて簡易的に姿勢評価を可能とするシステムに改良した。これにより、マーカーをつけずに、人の骨格から姿勢情報を計測し、姿勢推定データが取得可能となり、将来的に多様な応用が期待できるシステムと改善することができた。今後の方針として、まずは、これら2つの装置の精度比較を行い、旧システムで用いてきた姿勢評価システムを補正値の取得、または補正モデルを構築する予定である。次に、感染症状況を見ながら、まずは若年者の姿勢計測を行い、新システムを用いた姿勢評価システムを完成する。さらに、これまで蓄積されてきた高齢者の体力データ(身長・体重・年齢・腕力・脚力・骨密度・身長・体重・年齢・性別)などの結果を加え、姿勢評価のモデリングを実施し、高齢者が自身のスマートフォンなどを用いて自宅でも使用が可能となる、介護予防を目指した転倒予防アプリケーションの開発を目指していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度の当初の目標は、前年度に引き続き、高齢者の体力測定結果に関する大規模データの取得を行い、高齢者の健康状態の分類に基づく健康指導やシステム化を行うことであったが、感染症の流行により、本年度はすべての体力測定会が中止となり、データの取得ができない状況であった。従って、当初の目標に対し、やや遅れていると評価する。しかしながら、計測装置の改良を行い、新たにディープラーニングのアルゴリズムを取り入れることにより、スマホアプリなどを用いて簡易的に姿勢評価を可能とするシステムに改良することができた。これにより、将来的には、さらに精度の良いインタフェースの提案が可能となることが期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、まずは引き続き、新たに開発した姿勢計測システムと従来装置の精度比較を行い、新装置へシステムを用いた計測実験を行うための準備を行う。準備が整い次第、若年者の姿勢計測を行い、さらに性能の良い姿勢計測評価システムへと改良を続けていく予定である。
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Causes of Carryover |
2020年度の当初の目標は、前年度に引き続き、高齢者の体力測定結果に関する大規模データの取得を行い、高齢者の健康状態の分類に基づく健康指導やシステム化を行うことであったが、感染症の流行により、本年度はすべての体力測定会が中止となり、データの取得ができない状況であったため、次年度使用額に変更が生じた。次年度は、新システムと旧システムの比較実験を実施し、新システムを用いた姿勢評価システムを完成するために助成金を使用する予定である。
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