2023 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of cardiac rehabilitation on improving exercise capacity and reducing healthcare costs
Project/Area Number |
18K17715
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
山本 周平 信州大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (10784481)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リハビリテーション / 心臓 / 心不全 / 身体機能 / フレイル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、心疾患患者に対するリハビリテーションの実施によって、再入院率の減少と医療費削減効果について明らかにすることである。 退院後に心臓リハビリが処方された18歳以上のうち、3ヶ月以上外来心リハを継続し、かつ運動機能の測定が可能であった18歳以上の患者を対象とした。評価項目として、患者背景因子、服薬情報、運動機能として握力、等尺性膝伸展筋力、short physical performance batteryおよび6分間歩行試験(6MD)を評価した。また、運動機能は外来心リハ初回時と3-5ヶ月時に評価を実施して変化量を算出した。外来心リハでの運動処方として、心肺運動負荷試験もしくはカルボーネン法に基づいた有酸素運動やレジスタンストレーニングが処方された。統計学的手法として、6MDの変化量を中央値で2群(高改善群vs低改善群)に分類し、背景因子および医療費(循環器診療費および全診療費)の比較を行った。群間比較として連続変数か否か、また正規性によってunpaired-t検定、Mann-Whitney U検定およびカイ2乗検定を行った。 結果として、連続して運動機能の測定が可能であった患者は44例(平均年齢65.9±10.5歳、男性68%)、疾患の内訳は狭心症および心筋梗塞62%、心不全17%、弁膜症18%、末梢動脈疾患3%であった。初回外来評価時の背景因子ならびに運動機能の項目において、両群間(高改善群vs低改善群)に有意な差は認められなかった。メインアウトカムである医療費について、循環器診療費は両群間で有意な差は認められなかった(p=0.824)のに対して、全診療費は高改善群が低改善群よりも有意に低値を示した(p=0.05)。 本研究の結果から、運動機能の改善により医療費を削減できる可能性が示された。
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Research Products
(2 results)