2018 Fiscal Year Research-status Report
経頭蓋交流電気刺激を用いた新しい脳可塑性誘導法の開発
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18K17720
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
中薗 寿人 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (70814771)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 経頭蓋交流電気刺激 / 運動誘発電位 / 運動野 / 反復ペアパルスTMS |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は健常者成人を対象として、経頭蓋交流電気刺激(tACS)による皮質振動の同調効果を利用し、効果が最大化される皮質振動の時間窓で反復ペアパルス経頭蓋磁気刺激(rPPS)を行い、その相乗効果から持続的かつ効果の安定した可塑的変化を誘導できるかを検討する。
本年度は、一次運動野(M1)に対する20 Hz tACSとrPPSの組合せ刺激の効果について、運動誘発電位(MEP)を指標に検討した。tACSとrPPSの組合せ刺激は、tACSの90°あるいは270°の位相にrPPSのペア刺激を組合わせ、rPPS単独刺激の効果と比較した。tACSとrPPSの刺激間の同期を図るため、本年度購入した外部信号源入力装置を用いて制御した。
本研究の結果、20 Hz tACSの90°の位相にrPPSを組合せた場合、rPPS単独の刺激よりもMEP振幅の増大効果が持続した（刺激後30分以上）。一方、tACSの270°の位相にrPPSを組み合わせた場合は、MEP振幅の増大効果が減少した。
このことから、20 Hz tACSはM1に内在するβ振動を調整し、その適切なタイミング(位相)でrPPSを組み合わせることで、M1に対する可塑的効果をより強化できる可能性が示唆された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
M1に対するtACSとrPPSの組合せ刺激の効果について、期待した持続的な可塑性の誘導は、tACSの位相を考慮することで確認された。これらの結果は非侵襲的脳刺激法の新たな可能性を示す研究成果である。
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| Strategy for Future Research Activity |
M1に対するtACSとrPPSの組合せ刺激の効果について、tACSの異なる周波数での位相の影響を検討し、位相と周波数の関連性を明らかにしたい。
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