2022 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of resistance exercise with 3 different intensities on baroreflex sensitivity function in healthy men
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18K17731
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Research Institution | Bunkyo Gakuin University |
Principal Investigator |
正保 哲 学校法人文京学院 文京学院大学, 保健医療技術学部, 准教授 (90743667)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 圧受容器反射感受性 / 膝伸展運動 / 運動強度 / レジスタンストレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
圧反射感受性(BRS)は、高血圧、糖尿病、虚血性心疾患の患者で減少することが知られている。また、BRSは心筋梗塞のある人の突然死を予測するのに役立つと言われている。そこで臨床研究の前段階として、健常男性における異なる3つの運動強度によるレジスタンス運動が、受容器反射感受性に及ぼす影響について検討することを本研究の目的とした。健常男子大学生を複数の大学から30名募集した。レジスタンス運動は座位での膝伸展運動である。抵抗運動に使用されるマシンは、レッグエクステンション(HUR社製)を用いる。強度はアナログで設定された。左右の膝関節伸展最大筋力を最大挙上重量(One-Repetition Maximum:以下,1RM)とした。%1RMは負荷量の最大反復回数から算出した.参加者は20.50.80.%1RMで座位にて5秒収縮、5秒弛緩で20回交互に膝伸展運動を行った。インピーダンス法を用いて運動中の自律神経活動とBRSを測定した。測定項目は、心拍数、R-Rインターバルのパワースペクトル解析から高周波成分をHFとし副交感神経の指標に低周波成分をLFとし、LF/HFを交感神経の指標とした。BRSはシーケンス法により算出した。結果は運動前後の交感神経と副交感神経活動は、交感神経は3つの運動で運動後に有意に低下し、副交感神経では有意に亢進した。BRSの運動前後の変化では、20%強度でのみ運動後に有意に増加した。そして、健常男性において低強度レジスタンス運動後、BRS機能は改善する知見を得た。これは、低強度レジスタンス運動によりBRS機能が改善することを意味しており、心疾患患者への応用の可能性と感じる。この知見は、Journal of physical therapy science 34(10) 678-682 2022に投稿された。
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