2019 Fiscal Year Research-status Report
Measurement- and simulation-based elaboration of pedaling in individuals with transfemoral amputation
Project/Area Number |
18K17744
|
Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
沖田 祐介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 理学療法士 (00784357)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 義肢 / 大腿切断 / ペダリング / 動作解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
大腿切断者の自転車使用は行動範囲の拡大、レジャー・スポーツ活動に伴う活動量増大、社会参加の促進につながると期待される。本研究の目的は片側大腿切断者の自転車のペダリング動作習得、パフォーマンス向上を考える上で問題となる切断者・義足・自転車の要素がペダリングの生体力学的特性(関節運動、力の作用)に及ぼす影響を明らかにし、大腿切断者のペダリング運動の指導・トレーニングに活用できる定量的情報を提供することである。既存の全身モデル(Lai, Ann Biomed Eng, 2017 )を元にペダリング運動の筋骨格モデルを作成し、自転車や義足の形状変化に伴う義足側ペダリングの漕ぎやすさの変化をシミュレーション解析するプログラムを作成した。これにより7つの要素(座面の高さ、骨盤の前後位置、前後傾、座面チューブ角、クランクのアーム長、大腿部/下腿部の長さの比、足部のペダルに対する前後位置)を変化させた場合のペダリングの挙動の変化を評価できるようになった。この解析プログラムを用いてペダリング時の座面の高さが各筋のクランク回転能力に与える影響を解析し、合わせて股関節筋の種類によるクランク回転能力の違いについても論じ、大腿切断者の動作時の内転筋群の重要性を示す根拠を得た。他の要素を含めた解析結果については国際学会発表、論文投稿した。本年度は上記発表・国際学会や義肢製造企業での情報収集に加え、大腿切断者のペダリング運動を三次元動作解析装置と小型床反力計を用いて計測し、解析するプログラムの作成を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シミュレーション解析までは順調に遂行できたが、実測データの解析方法の確定に時間を要している。また、複数名の大腿切断者を計測するにあたっては昨今の情勢により断念せざるを得なくなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
集団データの活用は断念し、現有のデータを用いた解析にエフォートを集中させることとする。具体的には大腿義足を用いたペダリングシミュレーション解析プログラムのWEB公開、すでに得た実験計測データ(三次元動作解析装置、ペダル型床反力計利用)を用いた解析を進める。
|