2019 Fiscal Year Annual Research Report
関節不動化によるMMP13の発現変化と骨リモデリングに向けた治療法の開発
Project/Area Number |
18K17745
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
遠田 明子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (10748677)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 骨粗鬆症 / 足関節不動化 / MMP13 / PTH |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、足関節不動化による骨量減少モデルを用いて、電気刺激療法による骨量の回復を目的としたものである。骨粗鬆症は痛みを伴わないために治療薬の服薬順守率が低く、5年以内に半数以上が脱落しているという問題点がある。また、骨折時などに処方されるギプス固定は不動化による骨格筋量や骨量の減少を招く恐れが大きいので、骨と筋の相互関係を解明する研究が大切であると考えられている。 これまでの研究成果としては、骨と筋を栄養する血液サンプルの回収の方法を確立し、骨量減少モデルとして有効性が確立している卵巣摘出モデル(ラット)を用いて、ELISAによってMMP13の定量を行った。その結果、MMP13の分泌量が増加している傾向があることが認められた。また、PTH, DKK1, SOST, FGF23, ACTH, OPG, Insulin, Leptinなどの8種類の代表的な骨量マーカーにをMAGPIXによって定量化したところ、PTHが卵巣摘出によって上昇する可能性があることが分かった。 PTHは、骨粗鬆症の治療薬としても使用されているが、その効果はまだわからない部分が多い。また、PTHとMMP13は上流下流の関係にあることが報告されているが、骨粗鬆症を抑制するための電気刺激の介入の時期や刺激量などは今後の詳細な設定が必要である。これまでの研究結果により、MMP13とPTHが骨量減少に大きくかかわり、密接な相互関係にある可能性が示唆される結果となった。
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Research Products
(1 results)