2021 Fiscal Year Annual Research Report
The development of fall prevention step exercise for older female by RCT
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18K17759
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
前田 佑輔 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 准教授 (00404765)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ステップ動作 / 三次元動作解析 / 動作正確性 / 転倒予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに10名の健常若年者のデータ収集を実施しており、本年度で10名追加し合計20名となった。3次元動作解析装置および床反力計を使用・同期してステップ動作の解析を実施した。動作の正確性を検証するため、対象者には毎回同じ動作で合計10回のステップ動作をするよう指示した。ステップ動作に関して、通常、高速、傾斜位からのステップ、傾斜位からの高速ステップの4条件とした。メインアウトカムは10回ステップした時の踵の軌跡の一致度とした。その他のアウトカムとして、重心の変位、支持側下肢のモーメント、接地位置のばらつき、ステップの遊脚時間とし、高齢者と若年者とで比較した。統計検定にはベイズ推定を用いた。各アウトカムに関する事後分布および95%信用区間を算出した。さらに高齢者と若年者の差の事後分布を算出して、95%信用区間が0をまたいでいない場合に群間に有意な差があるとした。 統計結果に関して、全てのアウトカムについてベイズ推定を実施したところRhatが1.05以下であり収束していることを確認した。傾斜位からのステップ動作では、主に足部軌跡の一致度が低いこと、接地位置のばらつきが大きいことが示された。これらの結果かから、高齢者のステップ動作の軌跡(足部が空間内を通る経路)が毎回異なっており、同じ動作を意図してもそれが実行できないことが示された。これは動作の正確性が低下していることを示しており、転倒リスクになると考えられる。 本研究の限界として、傾斜位からのステップで高齢者の動作正確性の低下を判別することができたが、傾斜位からの高速ステップにおいては群間の有意差が認められなかった。この点は本研究からでは説明がつかない現象であった。
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Research Products
(1 results)